もしかしたら、変化の早い業界であるから、今はもっと広い意味を包含する何かがあるのかもしれない。
それはそれとして。
我々は、ユーザインタフェースをデザインすることにより、間接的にユーザエクスペリエンスを実現している。
なお、ここでのユーザインタフェースとは広義のユーザインタフェースを指しており、画面上の視覚要素の配置には留まらない。
ユーザエクスペリエンスの計画とユーザインタフェースへの反映は、人間が親しみやすいデザインをするために、大いに役立つ。
役立つはずなのだが。
いつの間にか、ユーザエクスペリエンスという名の絵空事でユーザインタフェースが計画されるようになってはいないだろうか。
ユーザーエクスペリエンスの名の下に、ユーザーが望みもしない体験を押し付けられる事例が、多過ぎやしないだろうか?
ユーザインタフェースは、ユーザエクスペリエンスの実現手段である以前に、使用者との接点なのである。
あなたがぶち上げた高尚な経験は、もしかすると、それはそれは素晴らしいものかもしれない。
しかし、それはまず、ユーザインタフェースとして適切かどうかを判断してから、それから実現すべきなのである。
そのユーザインタフェースは、使用者にストレスを与えるものでないか?
そのユーザインタフェースは、過度に装飾的でないか?
そのユーザインタフェースは、過度にシンプルでないか?
そのユーザインタフェースは、そもそも使用者が正しく使用できるものか?
そのユーザインタフェースは、ユーザとの接点として機能するか?