2015-12-22

パクリ依存性の強い薬物と同じ

佐野っちが大々的にデザイン業界に横行するパクリ実態を暴いてくれたのは本当によかったと思う。

日本という国にとってはよかったかどうかは知らないけど。

私自デザイン業界に長くいるので、弱小であったがために金にならないデザインをさせられそれをほぼそのままパクられるという煮え湯を何度も飲まされてきた経験がある。

ただここ最近風向き微妙に変わってきたようで、かつて数年前に弱小事務所フリーランスからアイディアの美味しいところだけパクりまくっていた大手広告代理店デザイン力が急激に落下してきたのを感じるようになった。

うまく言えないけど、見ただけでもう「あ、どこかのをパクったな」ってわかるような中途半端さを感じるような感じだ。

以前はパクるにしてもどこかとんがったところがあって、さすが大手だけあってデザイン力すごいなって思っていた広告が実はあとから同業者から「パクられたんですよ」って話を聞くことが多かったのだ。

それが今はどうもパッとしないというか、なんとなく素人くさいような妙な下手さを感じるようになってしまった。

それはパクられまくった他の事務所クライアントによい案を出さなくなってしまったせいか、それともパクリ技術がそもそも落ちてしまったのかはわからない。

でも思うのはパクリ最初こそ自分能力を高く見せるためには有効でも、長く続けると自分自身能力を著しく落としてしまものだということだ。

弱小とはいデザイナーのはしくれとして言わせてもらうと、他人アイディアをそのままパクるというのはいわば魂を売るような行為だ。

最初は高く売れたと喜んでいるのだろうが、その代償は本人たちが思っているよりもずっと大きい。

日本デザイン業界の行く末が本気で心配になる。

10年くらいあとにはどこかの国みたいに「パクリしかない国」って言われているかもね。

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