2015-11-08

二股をかけた同性愛者の話

性に奔放な人とかメンヘラじみた人とかがとにかく大嫌いで、

「逸脱せず」「模範的に」「普通の人のように」生きていきたいと強く願い

婚活みたいなことを数年ほどして、ようやく条件にかなった同性の恋人を見つけて、

きちんとまじめに愛して着実に関係を育み7年が経った

そんな矢先

もうひとり好きな人ができてしまった

社会通念的にも私の道徳からしてもこうなると当然片方を選ばなければならない

そして、安定した人生のレールということを考えると、選ぶべきは交際歴の長い恋人だろうと思った

でもどうしても、どうしても片方を切ることができなかった

ふたりともだいぶ年上で私と知り合うまで同性との交際経験がなかった

そして過去の異性との経験彼女たちにとって幸福ではなかった

私が手を離したらそのひとはもうその後、同性とセックス幸福を分け合うことな人生を終えるかもしれない

それなら自分の身体と心をふたつに引き裂いても両方にあげたいと思ってしまった

私はじつは異性との経験はない 

から同性と異性のセックスの違いを的確には言えないけれど

ただひとつ実感をともなって確言できるのは

同性とのセックスは愛や快感だけではなく

性的少数者どうしの人生の傷や悲しみに共感を寄せ合う行為

少なくとも私にとっての性欲はそういう共感への欲望が多分にはいっている

あ、べつに性欲は性欲で、それを神聖視して自己弁護したいわけじゃない

とにかく私は性欲に負けたわけだ 

ふたりのお姉さんと寝たい欲望があらゆるモラルに勝った

それから二股状態が2年近く続いた

振り返れば、二重に幸せだけどそれをぜんぶ吹っ飛ばすくらい死にたいと思う日々だった

けっきょく身体も心も引き裂こうったって引き裂けないのだ

割り切るくらいの思い切りで済む人もいる。私には無理だった

新しい方の人だけ私が二股をかけていることを知っていたけど

何がつらいのかよくわからないみたいだった 当然だ

だってさすがに自分の身勝手でこうなっているのだから、わかってもらおうなんて思うわけにはいかない

彼女の方だって恋人二股かけているのだから当然つらいだろう

こんなことをしてふたり女性幸福を分け与えたつもりでいるのは

さすがに傲慢すぎるしむしろ不幸にしているだけだという気持ちに追いつめられて

けっきょく片方(新しい方)と別れたのが1ヶ月前。

毎日ばかみたいに泣いていて我ながら始末におえない

何もかもかなぐり棄てて別れた方を追いかけたい衝動必死で抑えている

だってどうせ何もかもかなぐり棄てることなんてできないんだろう、自分を引き裂くことも無理だったんだから

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