例のかつをさんの件だが怖い怖いといえど田舎はそんなもんだろう、と思った。
とにかく田舎ってどっかの代でドジを踏むと永遠に子どもは馬鹿にされる。伯父(とはいえ父とは異父兄弟なので父は兄貴とはいわず○○君とよぶ)の父親は南方で死んだんだが、食料兵だったのに死ぬなんてよっぽどの馬鹿だと言われていた。そんで伯父は馬鹿の子だからとあまり食事ももらえなかったようだ(祖母にとっては実子なのだがやはり馬鹿にしていたようだ)。出ていきゃいいのに虐待児の心理なのかずっと村に残って、その後はアル中になり、まだ苦しみながら生きている。伯父の子どもも馬鹿にされてて出来婚したけどそれもひそひそされて麓の方へ逃げてった。調べたらその地方の連隊は玉砕していて、食料兵と言えど前線の方には行くんだから囲まれて補給線途切れたら死ぬだろうとおもうんだが。
祖父は五男坊で結婚もできるかどうか(田舎だと冷や飯食ってそのまま独身で死んでいくコースである)だったが、伯父が死んだので祖母と結婚したが、未亡人をあてがわれたとやっぱり馬鹿にされていた様子だ。やはり食料兵で死ななかったようだが、年齢考えるとギリギリ二十歳で召集されて内地にいたっぽい(戦地の話は聞いたことがない)のに伯父と比較されやたらもちあげられていた(その時だけ)。とはいえじーちゃんはいい人だったのでなんにも言わず、祖母にも頭が上がらず、しょっぱい食事食わされて脳溢血になり、それでもずっと我慢して我慢して死んだ。最後死ぬ前にさすがに介護がひどかったのか、がまんしてもいいことないとポツリと言っていたけど、それだけだった。多分生まれた時から我慢するしかなかったんだろうなっていう感じの人である。しかもド田舎で畑もちでそれほど金には困っていなかったはずなのに(ある程度遺産あったし)、土地を売ってもらえなかったのか死んでみたら借家だった。苦労を偲んでしんみりしてしまった。
父はそういう田舎が嫌いで盆正月もまったく帰らない。法事もいかない。小さい頃ちょっと遊びに行ったりとか、祖父母の葬式くらいしか自分は田舎にいかなかったけど、あそこには住みたくないな。割と出来のいい従兄弟で京大・阪大行ったのがいるけどどっちもメンタル病んで引きこもっているそうだ。どういう処遇を受けたかはだいたい想像できる。さくっと離れちゃえばいいのにしがみつきたくなる心理はニュータウン育ちにはわからない。たぶんこれからもまだまだ同じような事件起こるんだろうな。