2013-05-03

母親iPadを使い始めた

私の母は去年、夫を亡くしひとりぼっちの状態が続いている。

父親が亡くなってすぐは、父親を慕ってくれてた方々が遊びにきてくれたり、諸々の手続きが沢山あったり、それなりに忙しかったんだと思う。

ただ、ここ最近は塞ぎがちというか、たぶんやる事がなくて辛い毎日なんだと思う。

もともと父親が経営していた会社で働いていた母。

もちろん父親が亡くなった事により、会社も亡くなった。

そんな母親は、なんとかもう一度働こうと働き口をしていたが、世間的には高齢と呼ばれる部類に分類される母親に働き口なんかない。

父親なくなった瞬間、きっと母はすべての日常を失ったんだろうと思う。

言葉には出さないけど、明らかに辛そうな母親の顔が頭に焼き付いたまま離れない。

もう40年近くずっと毎日そばにいる状態で、それが会社でも家でもずーっと一緒で、そうやって積み上げてきた全てが亡くなるなんて、僕には想像できないし、本当に辛い事なんだろうと思う。

時々は孫が遊びにきたり、誰かが遊びにくるから一時的に元気になるけど、やっぱ帰ってしまうと辛いのだろうと思う。

「この状態はよくない。」

どうしたら良いか真剣に考えていましたが、答えなんか出なかった。

ただ、何かの番組でみたのか、母親iPadを欲しがりました。

そして、先月に1ヶ月早い母の日プレゼントとして、プレゼントしてみました。

どうせ、すぐ飽きてしまうだろうと思ってプレゼントしてみたんだけど、予想外に母親は使いこなしているようです。

ここ最近iPadを堪能していたようです。

先ほどFaceTime使って連絡が来るぐらい嬉しいようです。

多分母親にとってiPadというのは未知の概念であり、未知の世界なんだと思う。

ケータイすらろくに使えなかった母親が、iPadを使っている。

Facebookで意外と昔の友達や知り合いを見つけたり、解らない事があったらSafari検索したり、i文庫HD青空文庫を読んだり、FaceTimeで連絡してきたり、Hulu映画堪能したり...etc

僕はアプリ開発者である

Facebookだって、i文庫HDだってHuluだって僕にとっては当たり前でツールであって、そこにイノベーションを感じない。

でも母親は違う、母親にとってiPadに入ってるアプリものすごくイノベーションなのだ

これを機に、母親の失われた日常が新しい日常に変化してくれることを切に願うし、それが出来るのだと信じてる。

「このアプリを使って人生が変わりました。」

その一言レビューに書かれるような開発者になりたいと思った。

誰かのくだらない評価より、母親のような人の人生を変えられるアプリを作りたいと思った。だからこれから僕は今以上に全力で仕事をしようと思う。

とりあえず、ゴールデンウィーク後半。

明日実家に帰ったら、母親に「大切な事に気づかせてくれてありがとう」って声に出して伝えてみようと思う。

すいません、、、うまくまとまらないんですが、とにかく嬉しかったんです。

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