2011-12-15

思い描く未来絵図に、知ってる顔が出てこない

28歳。

現在恋人とは、付き合って3年。関係は良好。

付き合いの長い友人も多い。年に2・3回ある小規模同窓会には、毎回顔を出す。年末は、学部時代の友人たちと温泉旅行に行くことになっている。

学歴にしても容姿にしても、コンプレックスの類とは無縁。経済的にも困ってない。

家族も息災。きょうだい達も立派に自立している。弟は今年結婚した。

今の俺はたぶん、それなりに幸せ暮らしている。

そういう俺が時折ぼんやりと思い描く、幸福未来絵図がある。

たぶん10年後ぐらいの光景なんだろう。俺は清潔な新築マンションを借りて、お気に入り家具家電、服や小物に囲まれて生活してる。

今欲しいと思っているモノは、その頃には大体みんな手に入っている。どれも小金があれば手に入る程度のモノばかりだから、まあそりゃそうだろう。

仕事も順調。自分がやりたいと思うことだけを仕事にして暮らしていける、とても幸せな身分にある。

周囲の人々には尊敬され、愛され、精神的にも満たされている。俺の勝手勘違いでないなら、この辺は現在とそれほど変わらない。

ただ、未来絵図の中の俺は未だ独身で、恋人の姿はそこにはない。結婚してないんだから、もちろん子どもなんているはずがない。

周囲の人々には愛されているはずなんだけれども、そこに現在の友人達の顔はない。というか、周囲の人々には、具体的な顔がない。

家族ともうまくやってるはずなんだけれども、具体的な彼らの存在は、影も形もない。まるで初めからいなかったみたいに。

で、そんな未来の俺は、とても幸せだ。

誰が見ても分かる。この幸福は、どこかが間違いなくフィクションで、ごまかしで、不整合だ。

10年後の自分はどうだったら幸せなのか。何があれば満たされるのか。

俺にはさっぱり分からない。

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