2010-10-25

同人ゲームでも開発してゆったり生きる。

地方都市地域BBS。仲間内チャット状態になってた。

 

BBSの住民が同人ゲームを作ったらしい。そのゲームはチープだが、味があってなんとも斬新だった。それを見た秋葉原通のプロジェクトマネージャは、

「すばらしいゲームだね。どれくらいの時間、開発をしていたの」

と尋ねた。 するとプログラマ

「そんなに長い時間じゃないよ」

と答えた。プロジェクトマネージャ(以下PM)が

「もっと開発に時間をかけたら、もっと完成度が上がったんだろうね。おしいなあ」

と言うと、プログラマは、自分自分の友達が楽しむにはこれで十分だと言った。

「それじゃあ、あまった時間でいったい何をするの」

PMが聞くと、プログラマは、

「日が高くなるまでゆっくり寝て、それから開発する。飽きたらTwitterでつぶやいて、facebookイイネしあって。

 夜になったら友達と一杯やって、アニメを実況して、ニコ動でミク曲を聞いて…ああ、これでもう一日終わりだね」

するとPMはまじめな顔でプログラマに向かってこう言った。

ハーバードビジネス・スクールでMBAを取得した人間として、きみにアドバイスしよう。

 いいかい、きみは毎日、もっと長い時間、開発をするべきだ。インディーズゲームとして企業に売る。お金が貯まったら開発者を雇う。

 そうするとゲームの完成度は上がり、儲けも増える。その儲けで開発ラインを2本、3本と増やしていくんだ。やがてしっかりしたソフトハウスができるまでね。

 そうした同人流通ゲームを売るのはやめだ。JANコードを取得して、商業流通ゲームを扱ってもらう。その頃にはきみはこのちっぽけな村を

 出て広島市引っ越し名古屋東京へと進出していくだろう。きみは六本木ヒルズオフィスビルから企業の指揮をとるんだ」

プログラマは尋ねた。

「そうなるまでにどれくらいかかるのかね」

「二〇年、いやおそらく二五年でそこまでいくね」

それからどうなるの」

それから? そのときは本当にすごいことになるよ」

PMはにんまりと笑い、

「今度は株を売却して、きみは億万長者になるのさ」

「それで?」

「そうしたら引退して、地上波アニメに不自由しないぐらいの地方都市に移り住んで、日が高くなるまでゆっくり寝て、それから同人ゲームでも開発して、夜になったら友達と一杯やって、アニメとかニコ動で一日を過ごすんだ。どうだい。すばらしいだろう」

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