2017-08-02

その4 無職のおれが、今なら勝てると思った話

昔のことを思い出した。

「ブチぃぃぃ!!!!!」

ものすごい音とともに、ショウタはそれを引き裂いた。

とにかく僕はそれが怖かった。ショウタはGreenDayビリー・ジョー・アームストロングのような見た目の男だ。同級生とはつるまず、一匹狼を貫いている感じだった。それでいて、運動神経がよくて、普通にしていればリンマン的な存在になれたかもしれないが、しょっちゅうキレていたので近寄りがたかった。

その日も何が原因かはわからないが、ムシャクシャしていたようだ。

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ただ間違いなく言えるのは、今ならショウタを一撃で黙らせることができるということだ。ショウタが引き裂いたのは「輪ゴム」。輪ゴムを目一杯のばしたらブチンって切れるのは彼の行動を見て知った。

今思えば、クソださいヤツだ。

ビリー・ジョー・アームストロングのような見た目というのもひょっとすると美化されているのかもしれない。顔が濃い印象があるので、実物はきっとタケちゃんマンのような感じかもしれない。

今、もし目の前で当時のヤツがキレていたら、確実にあいつを黙らせることができる。

僕は今、36歳。

幼稚園児のショウタに負けるわけがないだろう。

というかひょっとするとショウタはキレていたのではなく、輪ゴムをただ切っていただけなのかもしれない。もしかしたらたいしたやつじゃなかったのかもしれない。あの頃の記憶ねじ曲がっている可能性がある。記憶とはねじ曲がるものだ。小学校の時に死ぬほどかわいいと思っていたあの子高校生になって見たら意外とブスだったりしたものだ。

でも当時の自分にとって、輪ゴムを目一杯のばして切るという行為はかなり衝撃的だったのだろう。30年経った今でも心に刻まれているのだから

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小学生の頃、父とバスに乗っていた。

父がガムを噛んでいたので、「ちょうだい」と言ったら、

「噛んでいるフリしてるだけ」と言われた。

口の中には何も入っていなかった。たしかにガムを持っている様子はまったくなかった。

よく考えたら当時の父の年齢は今の僕の年齢とほぼ同じ。

今だったら「サイコ野郎!」と言ってやりたいところだが、

残念ながら、無職自分にはそんなことを言う権利はまったくない。

自分にはなんの権利もない、そう言い聞かせながら毎日を慎ましく生きている。

朝起きて、ネットニュースを見て、ドラクエ11やって、DMMの見放題(R18)を見て、Youtube見て、ドラクエ11やって、寝る。

小津安二郎映画主人公のように慎ましすぎる生活だ。

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思い出は美化され、誇張され、現実世界では絶望しかない。

暇すぎて思ったことをネットに書き、またドラクエ11をやる。

こいつはたしかにすごいけど、こいつが幼稚園児で自分が今の36歳の状態対峙したらきっと負けない、そう思うことで心を落ち着かせている。

サイコ野郎はお前だろ?

そう言われても仕方がないと心の中ではわかっている。

わかっているという理性があるからサイコ野郎ではないことも知っている。

ただの無職である

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高校球児自分の年齢の半分もいっていないことに気づいてショックを受ける。

あの頃好きだったAV女優の年齢をとっくに超えていたことにふと気づく。

40歳はかなりババアだと思っていたのに、今は恋愛対象である

今夜はブギー・バック』が発売されてとっくに20年以上経っていたことに驚く。

父親が死んだ時の年齢に自分が近づいている。

父親スター・ウォーズの続きを知らないまま死んだということに気づく。

母親の見た目が心なしか小さくなっている。

時間は止まってくれない。

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ってことで、今から外で騒いでいる幼稚園児と勝負してくるわ。

声だけでしか確認していないので、ひょっとすると幼稚園児じゃないかもしれないけど。

僕が僕であるために、戦い続ける。たとえ勝てなくても。

その1

https://anond.hatelabo.jp/20170801120514

その2

https://anond.hatelabo.jp/20170801153106

その3

https://anond.hatelabo.jp/20170801225152

記事への反応 -
  • 昔のことを思い出した。 「おいふざけんなよ!」 「うるせぇ、なんだよ」 ふたりの男は目の前で口論を始めた。双方、かなりいかついルックスである。 ひとりは一個上の番長的な存...

    • その1 https://anond.hatelabo.jp/20170801120514 勢いで文章を書いて、外に飛び出した(まじで)。雨が降る前のジメっとした蒸し暑さでふと我に返った。小学生を目の前にして、そもそも何を勝負...

    • タイムマシン作らないといけないから100パー勝てないだろ

    • また、昔のことを思い出した。 「ねえ、ケンカしよ!?」 目の前の男に突然言われて一番ありがたくないセリフである。 最寄り駅でバスを降りた瞬間、目の前にいる巨体の不良にだ。 ...

      • 仮定の話ができるようになったね でもそれが小学生のときだったからってのは勝てる理由にはなってない 36歳って事実は小学生の時だからより先に書いた方がいい

    • シンゴもコウヘイも成長してるんだから今のおまえには勝てないよ いやマジで なんで子供時代のシンゴコウヘイと大人のおまえが共存してるって前提で話してるんだろう 変にレトリッ...

    • 「ナニシテルノ〜?」 それは衝撃的な出会いだった。 高校1年、当時陸上部だった僕は、近所の公園でスパイクにピンを入れていた。 土のグラウンド用のピンを、明日の試合に備えてタ...

    • 「おぎゃ〜!」 部屋に響き渡る赤ん坊らしき声。その泣き声で目の前の女性は何が起こったのか理解したようだった。 ================= あれはまだ多少なりとも金...

    • コウヘイくん、シンゴくん、ナカノくんも37~38歳じゃん、10~13歳のピュアピュアショタっ子じゃねーよ 同級生に相手されないから一世代下の集まりに顔出して大きい顔してるイタイ奴...

    • なんか苦役列車みたいな世界観だなてめえ

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