ナコルルを倒すという意味で「アイヌ殺す」と言ったことがヘイトスピーチ認定された件
はてブでは「公共の場所で『アイヌ殺す』はまずい」という意見が多かったが、果たして今日のインターネットで公共じゃない場所ってあるんだろうか?
(そもそもTwitterが公共の場所なのか、あれはそんな立派なものじゃねーだろという論点もあると思うのだが、それは本題ではないので今回は無視する。)
想像してみてほしい。もしこの格闘ゲームを遊んでいる人たちだけが集まるコミュニティがあったとすれば、どうだろう?
コミュニティ内での発言ならば、たしかに誤解は起きにくい。しかし、ゲーマーの中にもアイヌ民族がいると思うし、差別問題に意識高い系の人が目くじらを立てるかもしれない。最悪の場合、ゲームに全く興味ない人がわざわざ監視にやってきてアラ探しをすることもある。
なので、本来は一般人の目につかないはずの場所でおこなわれた「アイヌ殺す」発言がピックアップされ、衆目にさらされたあげく炎上し、結局はアウトということになりそうな気がする。
「発言の文脈は関係ない。"民族名+殺す"はヘイトスピーチだ」という理論を採用するなら、むしろそうなるのが当然である。
このように考えると、もはや今日のインターネットはどこもかしこも公共の場所であるし、「アイヌ殺す」発言が通用する場所は存在しない。
ゾーニングは根本的な対策にならない。コミュニティを一般人から見えなくしたところで、運動家がゲーマーのふりをして中に入ってくることを防げない。そして運動家は「アイヌ殺す」発言を見つけ次第、それを衆目にさらしてヘイトスピーチだと告発するであろう。
追記
もっと極端なケースを想定するならば、「アイヌ殺す」発言は、完全にプライベートな場所でおこなわれたものだったとしてもアウトとなってしまうのではないか。
プライベートな会話を録音したり、チャットログを保存して晒すことはもちろん人権侵害だ。しかし、悪意ある者にそのプライベートを晒されたとしたらどうか。気心の知れた友達と格ゲーで遊んでいるときにヒートアップして、悪のりで「アイヌ殺す」と言っていたとすれば……?
これは公衆にむけて叫んでないからヘイトスピーチ認定を回避できると思うが、おそらくその発言をしたせいでレイシストの汚名を受けねばならないだろう。それとももしかして、この場合に限っては「文脈を読んでくれ。差別の意図はない」という釈明が通用するとでもいうのか。そんなはずはない。
叩ければ何でもいい それが政治的正しさだよ