入社してすぐのプログラミング研修で、自分にエンジニアリングの才能は無いなと気づいた。
同期でものすごく才能あるやつがいて、そいつは自分の3倍くらいのスピードで課題を解いていく。
あ、これ俺は終わったな、と思ったが、そうでもなかった。
自分に才能は無いと自覚した後、自由な社風なので志願して複数の部門をかけもちさせてもらった。
飛び込み営業からコールセンター、プロモーションや運用部門、当然プログラミングやサーバー管理、ディレクターやデータ分析の部署も。
1部署は半年から1年くらい。それをかけもちしながら、6年で18部署を経験した。
もちろんその部署をやってる間はその仕事に関係する本を読みながら、必死ですぐキャッチアップできるようにした。
各部署の人から最初は嫌がられることはあるが、他部署の知見を持っているというのは意外と役に立つもので、すぐに価値は出せてくるもんだ。
個人的な感覚値としては、1部署で半年から1年くらい働けばだいたいのことはわかってくるし、そのあとの学習曲線は急速に鈍化する。
4年目くらいから、急激に自分の出せる価値が多くなってきた。また、他社から誘われることも増えてきた。
複数の部署を経験していると思いの外、「みんななんて非効率なことをやってるんだろう」というのに気づける。
ディレクターは、そんなのコールセンターに聞けばすぐわかるのにというニーズにうじうじ時間をかけていたりする。
プログラム書いてるやつはその後そこに入ってくるデータがどんな風に分析されるかなんて考えたこともない。
営業は10人月かかる変更も1人日で終わる変更も同様に要望として上げてくる。
重要なのは、今の日本にはこうした複数の業務をガンガンやったことある人はほとんどおらず、
だからこそ超貴重な人材になれる。実際引き抜きの話も本当に多くなった。