会社を休んで一人暮らしの部屋で横になっていたら、夜になって彼女がやってきた。
LINEで風邪を引いていることと高熱があるのでしばらく来ない方がよいということはちゃんと言ってはいたのだが、
という理由で食べ物を持ってわざわざこっちの部屋に来てくれたのだ。
しかし彼女が持ってきてくれた食べ物とはステーキ肉にフライ各種、その他高カロリー固形物ばかり。
今回引いた風邪はどうも胃腸の方にきているものらしく、そうした食べ物のニオイを嗅いだだけで思わずえずいてしまいそうになった。
それでもせっかく仕事帰りに買い物をして寄ってくれた彼女に悪いと思いぐっと言いたいことをこらえつつ「後で食べるから今日はもう帰りな」と精一杯の笑顔で言ったのだが、全く悪びえもせずに彼女は言った。
「ダメだよ。私が帰ったらどうせ食べないで寝ちゃうでしょ。ちゃんと栄養とらなきゃ治らないよ」
いやいいから、とできるだけやんわりと何度も辞退をしたのだけど彼女は引き下がらず、しまいには勝手に台所で肉を焼きだした。
そういえば前に一緒に出かけたときあの肉とかフライが好きだって言ったことがあったっけなとワンルームの全く仕切りのない台所で意気揚々と料理をする彼女の背中を見ながら激しく後悔をしながら思い出す。
やがてできあがったホカホカの料理が目の前に出されてきて、必死にこらえつつも一口だけかじるも耐えられずに投げ出してしまった。
「どうして食べないの?冷めちゃうよ。ほら!」
「具合が悪いっつってんだろ!こんなん食えるわけねえっての」
それまでこらえていた気持ちが吹き出したのか、つい乱暴な口調になってしまったことに彼女は一瞬ひるんだ様子だったがすぐに反撃してきた。
会話の内容はよく覚えていないけれども、あっちの主張は風邪のときは栄養をとるべきとかいうのだし、こっちはただ安静にさせてもらいたいということだったので結局折り合わないまま喧嘩別れになってしまった。
最後には半ば怒鳴りつけるようにして彼女を追い出してしまったが、そのケンカでかなりの精神力を浪費したのか彼女がいなくなってから泥のように眠って目覚めて朝になっていたらかなり具合は良くなっていた。
で、数日して彼女に連絡をとってみたらあからさまに不機嫌な声で電話をとられた。
「そういう男だとは思わなかった。失望した」
は?という気持ちだったがそれでもできるだけ下手に出ながら話を聞き出そうとしてみると、あっちはあっちなりに自分のしたことを友だちなどに相談したらしく風邪の人に対して勧めるべきメニューではないものを持ち込んだことは反省している様子だった。
ただ、そのこととは別に看病を受けるこちらの態度にかなり悪印象を持ったという。
「いくら病気でも看病に行ったこっちの気持ちも考えずに怒鳴るとかありえない。もっと言い方があるはずだしせめて看病に来てくれたことに感謝の気持ちがあってもいいはず。メニューが気に入らなかったにしても食材の内容を見ればいくらくらい使って買い物してきたかもだいたいわかるはずなのにそのことについても全く何のフォローもなかった」
とかそういう趣旨のことを延々と言われて責められた。
電話で聞いているうちに、こっちもだんだんムカムカしてきてつい
「なんで病気のこっちが看病に来たそっちにサービスしないといけないんだよ」
とか言ってしまったことでいよいよ最悪の状態になった。
これ以上一緒にいれる自信がない、将来幸せになれる気がしないとかいろいろかなりひどいことを言われてついに別れようとか一方的に言われて電話が切られた。
これってこっちが悪いんだろうか。
そのお互い歩み寄らない感じはきびしいなー。 増田がガマンしたら持つだろうけど。 常識もない上に逆ギレする彼女? ないわー。 バレンタインの様子見てから別れたら?
怒鳴られてすねてるだけだよ。 私が悪かったけど、怒る態度が悪い。とか、どうしても悪いって認めたくない女子供がよく言うセリフだから。 別にその彼女特有の性格じゃなく広く一...