朝は忙しいし、時短命!と決めているので冷凍コロッケやエビフライをポンポンとをお弁当に詰め込んだ。まあ、雑に放り込む。
昼休み、時計の針が12時を指し、俺の腹時計も「そろそろだな」と知らせる頃。
俺はお弁当箱を開けた。温かいご飯に期待を膨らませ、レンジのないオフィスで冷めた弁当を食べるスリルさえ薬味として楽しもうとしていた。
冷てぇ……!
半分凍ったままのコロッケが、俺の歯に無情に突き刺さる。
まるで宇宙の彼方からやってきた冷気の使者が、俺のランチタイムを邪魔しに来たかのようだ。
そう、これは“たったひとつの冷めたやり方”によってもたらされた、運命の冷たさだ。
かじりついたエビフライは、まるでまだ宇宙船の冷凍庫で眠っているかのように、硬くて冷たい。
そして驚愕の事実。おかずの大半がまだ半解凍のままだ。これはいったいどうしたことか?
「ちょっとくらい温まるだろう」と甘く見ていた俺は、ランチの惨劇に直面していた。
昼休みという限られた時間で、この冷たさをどうやって克服するか?レンジはない。希望もない。ただ、冷たい現実がそこにあるだけだ。
しかし、俺は冷静に考える。
だが、その決意も虚しく、冷凍ミートボールに噛みつくたび、口の中は冷え冷えとし、まるで冷たい宇宙空間で孤独に漂っているかのような錯覚に陥る。