2024-04-22

給食費無償化医療費無料化という現代ポピュリズム公約

最近自治体選挙では、とりあえず子育て世代支援としてこれらを掲げておけば票が見込めるという風潮がある。逆に言えば、これらを掲げないと当選の難度が上がるとも。

公約の実現には当然財源が必要だ。一時的措置であれば、国の補助金交付金を財源に充てることもできるが、長期に行うにはその自治体財政継続的負担が生じることは避けられない。また、財政調整基金などの基金継続的負担のために取り崩すものではない。経常収支比率から多少うかがえるかもしれないが、選挙候補者(あるいは住民)が思う以上に自治体財政に余裕はないのである

かくして、公約は縮小・撤回余儀なくされる。一時的に莫大な支出、中長期的に一定支出という違いはあれど、少し前のコロナ禍での給付金公約彷彿とさせる流れだ。給食費無償化医療費無料化ニーズが高いのはよくわかるが、だからといって実現性・持続可能性に乏しいこれらを公約とするのは一種ポピュリズムめいていて首を傾げるものがある。

なお、首長にあってはこれらの公約の実現可否の責任予算により果たすことになるが、議員に関しては基本的責任をとる場面は登場しない。ひたすらに言い得な公約であり、なおのこと質が悪い。

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