客先常駐の世界では、元請が下請をまるで自社の社員であるかのように誤解してるケースが少なくない。
本来的には下請にさせてはならない仕事を確信犯なのか無意識的なのか割り当てることがある。会議室のセッティングなどが典型だろう。
その中でももっとも卑劣だと思ってるのが、下請エンジニアにプロパー新卒の面倒をみさせる事だ。
当然その新卒には公式の指導役としてプロパーの人間をあてるが、この指導役が技術的にポンコツな場合実質的なレクチャーを下請に委ねるという構図だ。下請は育てる義務はないが、顧客の要望を無碍には出来ないため渋々応じることになる。
これは長い目で見ると、下請の仕事を奪うことになる。自分の技術を新卒に伝えるからだ。現実にはたった数ヶ月で全てを伝授することはないし、新卒も都合よく急成長はしないが、新卒の成長の延長線上には下請の契約終了が待ち構えている。つまり、文字通り下請エンジニアに「墓穴」をほらせてるのだ。
加えて昨今の新卒プロパーには理系卒ではなく、文系陽キャも平気でいるではないか。下請エンジニアはそいつらがサークルで飲み会したり、恋人とディズニー行ったりしてる間に、彼女も作らずSEXもせずシコシコとコードを書いて技術書を読んで少しずつ少しずつ技術を培ってきたのだ。