なんでこうなるのかというと、田舎は何もなく、地方は簿記と珠算で、東京はSAPIXと英検だったんだよ。
嘘じゃないよ。
いま桐原書店がいっぱいコリンズ系統の教材を売ってるでしょ。あれ昔はないんだからね。
こうやって、地域ごとに習い事の質を変えて、中央でコントロールしようとしていたんだよ。これで昭和はうまくいったんだよね。
ところが平成に入ると、ネット環境で全部ばらされてしまった。人々は余計に、自分の幸福度を他人と比べる時代に入ってしまった。
いまや、比べない人がいないくらいで、2030年代はすべての日本人が比べているのではとすら思える。
こういう格差社会と比較社会が同時に訪れた国家は、少子化するのは当たり前で、人口が増えることはもう二度とやってこない。
まだ、田舎のリアルと東京のリアルを同時に知ったという人間は運がいい。
私は田舎のリアルと地方のリアルに加えて、東京のリアルと海外のリアルも知ってしまった。
将来的に、東京人は海外のリアルを一切知らされないまま成人する可能性が高い。
今東京の作曲コンクールよりも、四川の作曲コンクールのほうが投函率が高い。
中国が全部持っていく。