自ら「自分ちゃんとしてないからダメなんです」「自分こう見えてだらしないから無理でした~」と言って通信制高校を辞めてしまった(元)女子高生バイトさん18歳だった。
後から出勤してきたAさんも、元女子高生バイトさんの身の上を人づてに聞いて知っていたのだが、Aさんによると、元女子高生バイトさんは見た目からは想像もつかない貧窮した家庭の子であるらしく、どうやらお母さんにこれ以上迷惑をかけたくなくて通信制高校を中退したということらしい。本当に親に迷惑をかけたくなかったら、最も取ってはならない選択だった……。
で、元女子高生バイトさんは、数ヶ月前に他のバイト仲間に高校を中退しようかどうか迷っていると相談したらしいのだが、相談相手を間違えてしまったようだ。彼女が相談を持ちかけた相手はヤバめの宗教とかマルチとかに沼っている人だったのだ。で、そういう手合にしてみれば、不幸な人間は多いほどいいので、元女子高生バイトさんに「良いじゃん良いじゃん、やめちゃいなよ学校なんか。どーせ役に立ちゃしないしー」と、アドバイスしてしまったとか。人生の闇だなぁ。
Aさんは、もしも元女子高生バイトさんが他の地に足の着いた暮らしをしているパートさんやバイト仲間の誰かに相談していたら、そんなことにはならなかったのではないかという。これじゃ今は良くても人生右肩下がりだし、29歳で子供を生んで幸せに暮らしたいですなんて夢のまた夢になってしまったじゃないかと。
まあ、そうも思える。けど、いとも簡単にそういう風に唆されてしまうような子に、真面目に生きて来た人が正論ぶったところで「うっせぇわ」とむくれてしまうのは火を見るよりも明らかだ。耳障りのいい言葉以外を全て撥ねのけて来たからこそ、彼女の今がある。
スマホ持ってても、覚えたことは「うっせぇうっせぇうっせぇわ!」だけで、TwitterとかYouTubeとかで彼女よりもちょっとお姉さんの有志が無償提供している、生きていくための色々な知識や情報なんか、当人にはミリも届いていないんだなあ。