危険運転関係のマスコミ報道におけるアナウンサーやコメンテーターの発言は、全体的に当事者のみの責任を追及する傾向にあるが、ドライバーやライダーの気持ちを解っていないようで見るのが辛くなってきた。メーカーや公権力の頼りなさや見通しの甘さは確かにあるが、今、この深刻な社会問題が日本で起きている中で、マスコミがこぞってこういった後ろ向きな意見を流していている場合だろうか。どの報道番組を見てもどの週刊誌や新聞を読んでも右向け右。マスコミには日本全国に声を届けることができる力、大勢に影響を及ぼす力がある。もっと危険運転の怖さについて学び、それに対する社会の強い怒りを根気強く伝え、「あおり運転の蔓延は車離れに拍車をかけ日本経済をダメにする」「危険な運転の蔓延に国民が皆怒っている」「このご時世迷惑をかけるようなことをするな」など、基本的なことなどを前向きに発信して、国民の意識をリードすることが可能である。今こそマスコミの力を発揮すべき時。メーカーや公権力の批判は危険運転の鎮静化の後でもできる。