2020-10-07

053 志位和夫

ドイツでは、時短労働者給付金の処理のために連邦雇用庁の人員を十四倍にして、八千五百人体制で当たったといいます

 同時に、日本と決定的に違うのは申請審査の進め方です。パネルをごらんください。ドイツのクルツアルバイト申請書類です。新型コロナ対応申請書類が簡略化され、たった二種類になりました。一つは左のもので、従業員に払う休業手当総額、二つ目は右のもので、従業員ごとのリストです。

 連邦政府の申請用紙をダウンロードして記入し、オンラインで送るだけ。連邦雇用庁は申請から十五日以内に送金することを誓約しています。添付書類は一切必要がない。事前審査もありません。給付が先、審査は事後で、全数審査ではなく、抜き打ち、抽出審査のみです。雇用主は事後チェックで不正が明らかになれば全額返金することを誓約する、こういう仕組みなんですね。徹底した性善説でやっているわけです。

 総理に伺いたい。

 総理は、五月二十五日の記者会見で、雇調金の支給おくれを問われて、今までの審査のやり方でいくと時間がかかっているというのは事実であり、思い切って発想を変えることもとても大切、真剣反省必要、こう述べました。しっかりと性善説に立って対応していくとも述べました。四月二十八日の予算委員会では、不正などは事後対応でもよいとも述べています

 そこで、総理提案したい。思い切って発想を変える、性善説に立ってというなら、ドイツのような制度、すなわち、ごく簡素申請書類以外の書類の提出は求めない給付が先、審査は事後チェックでという制度への転換を図るべきではないですか。六百万人の休業者失業者にしないためには、このぐらいの転換が必要じゃないですか。

 これは思い切って発想を変えると総理がおっしゃったんですから総理、お答えください。

https://kokkai.ndl.go.jp/#/detail?minId=120105261X02720200610&spkNum=53&single

沖縄タイムスへのメッセージ

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん