2020-07-25

本仕込み

朝食に食パンを一斤食べる。

昼食までに十分にカロリー消費出来る職種なので肥満問題はさしてなかったのだが、

梅雨が長引いて外仕事が減ったのと収入も目減りしたので食事の量も減らすことにした。

お気に入り食パンは本仕込みである。香ばしくて甘くて旨い。

120円~180円帯の食パンはどれも旨い。

本仕込みは特にもっちりしていて好きだ。

スーパーが入場制限するようになったので一度に三日分の本仕込みを買う。

その日は消費期限(このとき食パン賞味期限表記がないことを知った。消費期限しか表記がなかった。)が近いものが半額だった。

いつもの倍買ってしまった。

これがいけなかった。

順調に食い続けた。

しか食パン行方不明になった。

二袋。

一週間後、見つかった。

場所玄関内側に設置した郵便物を入れる段ボールの中だった。

(買い物袋置いたときに落ちてしまったらしい。)

食えるわけがないだろう。

だが一応確認として袋を開けて確認したところ、驚くべき結果が返ってきた。

ひとつ、無事。

カビてない。すげえな本仕込み。

見た目だけが無事で見えないカビがいるのかも知れない。

念のためトーストして食った。

腹は痛くならなかった。

感心した。

甘いし旨い。

信者になろうかと思った。

残りひとつを開けた。

こちらは対照的にカビだらけだった。

同じ店で買って同じ場所で保管したにも関わらず結果が劇的に異なる。

封はどちらも完璧だった。

一枚一枚開いて確かめるといつもの本仕込みよりも甘い香りがする。

カビと発酵が混じってるんだろう。

カビ発生の原因を考えた。

ロット過程におけるカビの元が混入しているか水分量の偏りだろうと見当を付けた。

なんにしろ消費期限さえ守ればカビることもなかっただろう。

無事な本仕込みを食べ、その技術力の高さに唸らされるのであった。

次も本仕込みを買う。

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん