2020-05-28

<闇バイト 興味のある方ご連絡下さい>

 仕事の内容は記載されていなかったが、フォローすると、「興味ありますか?」とメッセージが来た。「悪い仕事かもしれないが稼げるかも、と深く考えずにやりとりを始めた」という。

 連絡は秘匿性が高いとされる通信アプリ「テレグラム」を使って行われた。女は指示されるまま、テレグラムスマートフォンに入れた。本人確認と言われ、身分証明書顔写真送信すると、「あなた担当者」を名乗る男から着信があり、「俺らの組織警察につかまったことがないし、そもそも高齢者のために手助けする仕事。君みたいな人はたくさんいたし、稼げるよ」と誘われた。

イヤホンで指示

 3日後、最初に行くよう指示されたのは青森県内の女性宅だった。スーツマスク姿で訪問インターホンを押すタイミングなどすべての動きは、ワイヤレスイヤホンでつないだ電話で指示を受けた。言われたとおり「銀行協会職員です」と名乗り、キャッシュカードの入った封筒女性から受け取ると、会釈だけして立ち去った。女性宅には事前に、市役所職員などをかたって「保険料の還付手続きのため新しいカードに交換する必要がある」と連絡が来ていた。

 その後も、繰り返し、キャッシュカードを受け取って現金自動預け払い機ATM)で現金を引き出し、指定された口座に振り込んだ。「警察につかまるかも」と不安はあったが、「稼げる」という言葉に目がくらんでいたという。

◆「もう使えねぇ」

 同11日、秋田市内の女性宅でカードの入った封筒を受け取り、家を離れようとした時、警察官に呼び止められた。イヤホンから「つかまるの早かったな」「もう使えねぇじゃん」と男たちが話す声が聞こえた。その後、電話は途絶えた。

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