なるべく言わないように気をつけたいと思っている言葉が、「自分で選んだことじゃん」ってやつ。
個人的な体験に紐付いてこの言葉をあまり言いたくないと思ったので、簡単な自分語りから始める。
僕は自宅から勤務地までがそこそこ遠い。県を一つまたいで、ドアtoドアで2時間半弱といったところ。
朝は早いし、必ずしも早く帰れるわけでもないので、必然睡眠時間が短くなる。
睡眠時間が短くなると頭は働かないしメンタルの方は弱ってくるしで、泣き言を言いたくなる。
職場まで遠いから寝不足でつらい、と言うわけだけれど、そこで出会ったのが「自分で選んだことじゃん」という言葉だった。
何も間違っていない。間違っていないんだけど、それを言われると本当に立つ瀬が無い。口をつぐむしかない。愚痴くらいは言わせてほしい。
このある種の自己責任論はとても息苦しい。何も言えなくなってしまうな、と思う。
自分の外部の環境に原因を見出して自分は悪くないと言いたくなることや、改善したいからこそ自分の外部の原因を探すことだってあるのに、自分の内面の問題にされてしまうと、甘んじてこの辛さを全て引き受けなければいけないような気持ちになる。
つらいことや失敗があったときに、自分でね、これは自分の責任だって自己帰属するのはいいんです。
ましてや疲れているときなんかは正常に思考が働かないのだから、自分の責任、他人の責任、環境の責任、などをきちんと分けて考えることなんてできやしないんです。
そんなコンディションで「自分で選んだじゃん」なんて言われると、それを無条件に受け入れざるを得ない瞬間だってあるんです。
ということで、自分が嫌だったことはなるたけ人には言わないようにしよう、の精神で、「自分で選んだことじゃん」をなるべく言わないようにしよう、言うにしても状況をきちんと考えようと思ってるよ、って話でした。
この言葉で奮起できるパーソナリティの人や、状況なんかもあるんだとは思うんだけれど、叱咤激励にならないんだとしたら建設的な声かけには微塵もならないような気がしている。
1行「自己責任論おかしい」で済むぞ