社会問題の類いはたいてい一概にこれが正しいと言えないから、考えるだけで消耗してしまう。
いまホットな女性の社会進出の話にしたって、力の差や身長差みたいに生物的性別でほんとうに男女に差が出るものとそうでないものがはっきりしない or 比較的はっきりしているものでも他のいろんな問題が絡み合って混沌としている。明確な定義がなくて答えが出せない場合は妥協点を探るしかないんだけど、結局みんな自分が可愛いから、いつのまにか個人的な手柄取りや利権争いに飲み込まれてしまう。そうした権力闘争さえ掌の上で転がせるような、ある種残酷なまでの策略家がいればいいんだけど、健全な使命感にその狡猾さを活かしてくれる頭のいい人はなかなかいないものだね。少年漫画だと時々いるけど、現実社会では世論に負けそう。
つらいことがあったとして、自分だけの問題だったら嫌なこと言ってくる人からは距離をとるなり、仕事やめるなり、海外に逃げるなり、なんでもできるけど、責任が伴うとなると途端に身動きがとれなくなる。覚悟だとか、受容だとか、結局個人の受け止め方の問題に帰結してしまう現状が歯がゆい。