2018-05-22

セックスと後悔の話

大学2年生になった春。

私には大好きな人ができました。Aさんとします。

夜を歩き、自己開示を積み上げ、当然のように唇を重ね、

私とAさんはその時すでに熱く愛し合っていました。

「ああ、私はこの人とセックスがしたい」

そんなことを思った正直者の私は、Aさんにその願いを率直に伝えてしまます

私のありのまま傲慢を認めてくれた寛大なAさん。今思っても素敵な人です。

やがて私とAさんは、名実ともに恋人関係になります

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すべてを曝け合い、求め合い、受け入れ合い、

まさに愛情を確かめ合うような、幸福セックスをたくさんしました。

(もちろんセックス関係のすべてだったわけではなく、

デートもたくさんしたし、そのどれもが幸福に満ちたものでした。)

1年半ほどの関係を通して、幸福セックスとが私の中で結びついていきます

20歳の私にとって、セックスはまだとても新鮮なものでした。

理想的セックスが、セックス理想化していったのです。

3年生の秋、膨れ上がるすれ違いに関係が大きく歪み、Aさんとの仲が終わりました。

しか幸福セックスとは、私の中で強く結びついたままです。

私を幸福にしてくれたAさんとのセックス

次のAさんはどこにいるだろう。

「私を愛し、すべてを受け入れてくれるAさん」は、誰の中にいるだろう。

私は幸福を求め、軽薄に経験人数を加えていきます

Aさんの影を追うように。Aさんとの幸福な思い出に縋るように。

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その後、やっと巡り会えた、心の底から愛し合える人。Bさんです。

純真の装いも曖昧に、ふたり恋人身体を重ねます

しかし私のセックスは、とっくに汚れたものになっていました。

気付くのが遅すぎました。

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Aさんとの別れの後──

深く愛せない相手、強く愛してくれない相手

あるいは自己開示が十分でないような相手と、

肉体的な欲求だけをぶつけ合う日々。

果てて、裸の背中を向け合って眠る日々。

胸裡に愛撫され続けたかつての幸福は次第に摩耗し、

私の中にあった美しく幸福セックスは、

もはやどこにも無くなってしまっていたのです。

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Bさんとの行為最中──

よぎるのは、獣のように喘ぐセックスフレンドの面影

網膜に棲み憑いた亡霊たち。

醒めてしまう。吐き気らする。吐かないと、汚い。

だめ、今はどうにかBさんとのセックスに集中しないと。

あ。

無理。

今日はごめんなさい。

大好きだから。本当にごめんなさい。

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過去邪魔記憶邪魔邪魔。本当に邪魔

忘れたはずの人間のことまで思い出してしまます

早く生まれ変わりたい。

悔やみきれない。早く気付けよ。

あんなことするんじゃなかった。

私が、憎い。

セックスが、憎い。

セックスは、私に、セックスを、返せ。

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