2018-02-18

精神科医がぶつ世代論はなぜ人を不快にするのか

それは精神科医科学的観察の名の下に他者対象化し、批評し、自分だけはあなたたちと違うのですよという、いわば安全圏に自分隔離しておいて、医者患者という権力関係あるいは上下関係押し付けてくるからだ。

医者がどれほど自分を貶めて留保しようとも、自然科学客観性を装って行われるそのようなマウンティングがもはや無邪気といってよいほど無自覚に行われているのを、読者は敏感に察知して、よけいに苛立つことになる。

この関係性とその欺瞞性については、ミシェル・フーコーが『精神医学権力』という講義で、19世紀精神医学を例に詳しく分析して批判しているので、興味のある向きは参照してほしい。

精神医学権力講義は、そのタイトルから推測されるとおり、自らを科学と称する精神医学が実は権力テクノロジーによって徹底して貫かれているということ、そして精神医学的な知が科学的な知とは全く無縁のものであるということを告発しようとするものである

精神医学権力』 訳者解説

http://www.meijigakuin.ac.jp/~french/shinkai/pdf%20files/le%20pouvoir%20psychiatrique.pdf



この「医者患者」という権力関係が、「社会批評家批評対象としての世代グループ」の関係に無邪気に重ね合わされるとき、読者の反応が「何様のつもりだ」というものになるのは、無理もないことと思う。

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