自分や同僚は忙しいし、取引先も多忙そうだけど、17時台に東京駅から帰宅する中高年の会社員や、休日、土日問わず、昼間に街を歩いている女性の多さをみると、世の中の人は「ヒマ」なのかと思ってしまう。自分のように、子どもを保育園に預け、睡眠と食事時間を削って何とか毎日回している子育て世帯は多いハズなのに。格差は何?
忙しいのはごく一部だけ、あとは皆、ヒマ。多忙な人はネットショッピングやスキマ時間にできるアプリ・ゲームに現実逃避する。年齢構成と労働状況が歪んだ国。仕事と家事・育児の両立は、一部の女性だけの悩み。
ネットの数々の炎上事件や騒動、インスタブームは、時間のある人の増加を示しているのかもしれない。世の中は、身内の輪のなかで生きる暇人=マス層と、意識高い層と、本当に多忙な人に分かれているとしたら、日本は緩やかに、確実に衰退する。子どもはどの層にとっても重荷だから。
土日に夫に子どもの世話を頼んでいるけれど、主に仕事のため、そして夫と一緒にいると感じる理由のわからないストレス感からの逃避のためだ。一緒に行こうと誘っても来ないので、一人で「iPhone X」を見てきた。悪くはない。けれども、「iPhone 5s」の頃のようなワクワク感はない。ネット予約が浸透したため、店頭もそれほど賑わっていない。子どもで埋め尽くされた写真アプリは、ストレスの日々の証だ。