今回はやわらかスピリッツ
いや、ほんと凄まじいテンポだな。
全体に漂う軽いノリの世界観含めて私は嫌いじゃないけれども、これだと話の細かい部分は読者側で勝手に補完しなきゃいけないからねえ。
ただまあ、個人的にはそこらへん丁寧にやりすぎな漫画に辟易しているので、割り切ったスピードでどんどん話を展開させてくれるのはむしろ心地よい。
辻褄合わせのための解説とかに長々とページ割かれる位なら、これくらい開き直ったテンポで話を進めてくれるほうが私は好きだ。
今日び、ここまで無理を通せば道理引っ込むキャラって珍しいよなあ。
悪役ってのは大なり小なり話が通じるし、あくまで暴力ってのは一つの手段でしかないことが多い。
けれども、こいつはもう我を通すためなら時と場所関係なく躊躇せず使う。
妥協案も自分が折れることもなくて、ただひたすら暴力でそれを押し通す。
ここまで開き直って大立ち回りを演じられると、かえって清々しいかもしれない。
今回はインストラクターの話か。
周りの状況の変化だとかに翻弄されつつも、苦しい顔を見せずに対応しようとする姿は、画風や世界観の描き方含めて卑屈になりにくい程度にスっと入ってくるね。
それ自体はいいんだけれども、これまで作中でフィットネスしている描写がいかんせん薄いから、今回描写されているインストラクターの努力やバックボーンの説得力が弱くなっているのは否めない。