イエスマンといえばいいイメージはない。イエスマンになる理由と言えば保身であり、上司に媚びへつらい、部下につらく当たる、そんなイメージがある。自分も学生の頃はイエスマンとかマジふぁっくだわと思ってたし、社会人になってからもしばらくはそう思っていた。でも、今の僕ちんはイエスマン。
今のベンチャーを何人かで立ち上げて、最初はあーだこーだ言ってたんだけど、しだいに言うのを辞めたんだよね。別に保身なんて動機はない、いつ辞めてもいいし、どこでも転職できるし、(以前やったように)一人で会社を立ち上げても生きていける自信はある。なぜ、社長に物申さなくなったかというと諦めなんだよね。
創業メンバーは社長以外全員プレイングマネージャーみたいな立ち位置で今は30人くらいの組織なんだけど、そこまで至る過程で俺が言うことなんてほとんど採用されなかった。別に全く的外れなことばかり言っていたわけではないはず。組織をよくしようとか、事業をよくしようと思って色々提案して、それはどうかな、と流されたけど、2日後に社長自身の案として採用されてうまくいったとか結構あった。
こないだ社長がコンサルとかいう人を連れて来て、そのコンサルが色々改善案を指摘してきて、それは大体以前俺が言って否決されたことなんだけど、「非常に参考になります」で概ね採用。水面下で動いていてうまくいかなかったことを、うまくいかなかった理由と共に指摘したが、コンサルではなく社長が「それはこうじゃないの?」と反論してきて結局採用。いやそれうまくいかないと思うんだけど。
でも「確かにそうですね」と言って反論しなかった。社長の会社だからね、リスク取ってるのも社長だし。彼のリスクの中で意思決定することに異議を唱えるつもりはないし、それをしても無駄だと諦めた。あと、うちの社長も会社をよくしようと本気で色々考えてるから、その結果失敗してもいいと思ってるというのもある。書きながらわかった、社長への信頼もあるな、イエスマンになってるのは。
とにかく、今はそのコンサルをコントロールして会社をよくしようと画策中。結果として会社がよくなれば俺は別にそれでいい。
俺はイエスマンで、昔描いていたかっこいいビジネスマンではないけれど、若い人が「そういうもんなのかな」とか「それでも自分はイエスマンになりたくない!」とか考えるきっかけになればいいかなと思って書いてみたよ。