厚生労働省が少子化・非婚化に関し、「20代独身男女の交際率調査」というのを行い、1ヶ月ほど前に結果が報じられた。
報道の中では「非正規雇用の男性の交際率は、正規雇用男性の交際率より低い」という見出しがついてしまい、
そこにばかり注目されることになってしまった。
非正規社員と正規社員の交際率格差は「有意な差」ではあるが、「特筆すべき差」じゃない。
非正規で18%かもしれないが、正規でも30%しかない。
この調査で本当に注目すべきは「年収400万以上ですら、交際率は37%と少数派」な点。
「年収は交際の必要条件ではあるが、十分条件じゃない」といえる。
このニュースの見出しを時事通信が付けたのか厚生労働省が付けたのか、折角の大規模調査を台無しにする見出しである。
仮にこの統計を元に、社会学の学生が「少子化の第一原因は、非正規社員の増加にあります」と
社会学の学生がレポート書くなら「年収は交際率の必要条件ですが十分条件じゃありません」
「少子化の第一原因は経済じゃありません」と書けば、教授から満点もらえる。
おそらく厚生労働省自身、このデータから「少子化の第一原因は経済じゃない」と読み取った筈。
なのに「少子化の主因は経済、非正規社員の増加」と結論をずらしたのは、「わざと」ではないか?
厚生労働省にとっては、「少子化の主因は経済」という結論の方が、実は有難い。
「要は金を若者に回せばいいんだろ?」と「対策」が書けるから。
「じゃあ何が原因なの?」「じゃあどういう対策打てばいいの?」皆目厚生労働省には判らなくなってしまう。
「対策うてません・・」というレポートより、「原因はこうです、だから対策はこうです」というレポートのほうが、
なので今回、厚生労働省は二番目か三番目の原因を「主因」と書き換えた。
それに、少子化の犯人を経済にしてしまえば、「悪いのは財務省や金融庁」ということになり、厚生労働省は罪を免れられる。
あと、「少子化は経済の問題なのだから、少子化対策予算を積み増せばいい」というロジックが成立して、厚生労働省の予算が増える。
かつて少子化が起きていなかった時に同様のアンケートをした時の交際率がどのようなものと想定されるか次第なのに、 そこへの言及がない。例えばそれが40~50%くらいとなる可...
わからないけど、貧困国つまり経済が停滞している方が出生率が高い気がするが? 確かに日本の経済が強いから出生率が低いといわれればそのとおりだがたぶんそういう論旨ではないよ...
カネがなければお金をかけないで楽しめるのはヤルことだ、という傾向はあるけど 本格的に将来の収入の見通しが悪ければ明るい家族計画をする。