2013-12-05

理不尽な評価

株式会社Aは、ずっと昔からある巨大な企業だ。

普通女の子であるB子新卒でAに入った。

Aでの仕事は辛いが、給料はとても良い。

ボーナスだって出ている。

B子は真面目に仕事をしていた。

B子は社内勉強会研修積極的に参加した。

B子上司の頼み事はなんでも快く引き受けた。


B子が働き出してから何年か経った時、会社の方針として、半期ごとに社員にA/B/Cの評価をにつける事になった。

この評価は給料に反映される。C評価で減った給料がA評価の人に回る。

B評価なら今までと変わらない。株式会社Aでは勤続年数で給料が決まっていた。

導入の理由をB子は詳しく知らなかった。

B子はA評価を求めなかった。

B子自分なりに頑張って仕事をしていたが、A評価は私よりも仕事を頑張っている人が貰えれば良いと考えていた。

ただ、C評価になる理由も無いと考えていた。


B子はそんな発表があってからも、前と変わらず、目の前の仕事一生懸命やっていった。

上司の言う事には逆らわず、どんな仕事にも前向きに取り組んだ。

そして、冬がきた。

B子部長に呼ばれた。

今日は半期の評価が伝えられる日だ。

「もうちょっと頑張りなさい」

評価はCだった。


B子は信じられなかった。

C評価になる理由が全く分からなかった。

今までの仕事に対する姿勢を全て否定されたように感じた。

それは本当に辛い事であった。

B子はしばらく、何もできない日々が続いた。

しばらくして、勇気をもって他の同僚に相談した。

誰に聞いても、B子がC評価になる理由は無かった。

そして、上部の人達をA評価にするために、「C評価にしても文句を言わない人」をC評価にしている可能性がある事がわかった。

それはB子のような人であったり、一年目の社員であったり。

B子部署上司達は、誠実に評価するつもりなど毛頭無かったのだ。



この話を聞いて感じた事。

  • 理不尽な評価はとても辛いことだ
  • 組織は人を評価するという事に、もっと慎重になるべきだ
  • 完璧な評価をすることは絶対にできないのだから、評価する側は少なくとも誠意を見せるべきだ
  • 相対評価がうまく運用される話を聞いた事がない
  • 特に大企業おいて、トップダウンで導入されるシステムが適切に運用される事はないのだろう
  • 理不尽はすぐ横にいる
  • 上の言うことを素直に聞いてるだけだと「あいつは何をしても文句を言わないやつだ」と思われる(それは不幸なことかもしれない)
  • 最高を求めない人は普通にすらなれないのかもしれない
  • 日系の企業なら規模に関係なく発生しそうな事案。 私なら、どこが低評価だったか、どうすれば高評価になるかって点を聞くし話し合うけどB子はそうしなかったのだろうか。 往々にし...

  • だって、定量的な評価って理系でも難しいのに、大企業の経営者って大多数が文系じゃん。(もちろん文系でも定量的評価が出来る人もいるけど)   こういう言い方は大変心苦しいけど...

    • こういう言い方は大変心苦しいけど、受験科目で数学がなかった大卒の人が、定量的な評価を語るのは、定性的にはおかしくないか? いや、本来、その、「定量的」という感覚は「一...

      • 数字で測っていれば定量的みたいなのが、数学の世界でも一番やばいけどな。 統計学は嘘をつく    それに数学というのは数字ではなく演繹と帰納法のこと。 この場合の文系とは ...

        • 一般的に評価方法を数式化し公示して公平なコンセンサスを得てその線で評価しようとするのではなく、勘もしくは個人の恣意によって評価を決める人のことな。 何回も書いているけ...

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