小学生に掛け算を交換法則が成立しないかのように教える文章題限定のアホ法則を適用する教師の話をtogetterで読みました。
私は肉体労働者が多く集まる学区の小学校に通っていました。ご近所の小金持ちさんたちの子息は多くが越境して隣の学区に通っていました。
私の親は目ざとい方ではないので、私が小学校入学の時にすんなり肉体労働学区の小学校に通わせました。
私は体が小さく、小学校は腕力こそ正義の空間で、その学区の中学校はそれに拍車をかけたような場所だそうでした。一説によるとあらゆるガラスが割られた結果全部アクリルにすげかわったとかいいます。
私の親はこのままいったら子供が死ぬと思ったらしく、中学受験をさせることにしました。塾通いが始まりました。
四年の時、社会科以外の勉強は大好きで、特に算数は好きでした。
五年の前半には、ほとんどの受験算数は問題を読んだだけで即座に回答の数値が出るようになりました。1秒とかからないのです。
私にはどうしても「文章題の式」がきちんと立てられなかったのです。受験算数どころか、ずっと100点以外を取っていなかった学校のテストでも同じで、答えがあっていて式にバツがつくことがあいつぎました。学校の算数のほうが、式については難しかったとおもいます。
これによって算数は苦手科目に陥り、たいそう悩んでそれらしい式を立て、順番に計算し、「わかった回答」と異なるので何度も書き直すことを繰り返していたのです。苦手意識はずっと続き、数学に入っても長らく嫌いなままになっています。
今ならわかります。足し算の順番が違うとか、掛け算の順番が違うとか、ひとかたまりにする組み合わせが間違っているとか、そういう数学ならなんの意味も持たないことを、算数だからといって要求されていたのです。