『何も終わっちゃいません、何も!
俺にとってあの戦争は今でも続いてる
立派な軍ヲタになるために必死で勉強した、だが結局は何にもなれなかった
そしてインターネットを見てみたら艦これファンが俺を待ち受け罵り声をあびせてきた
あいつらにそういう資格があるのか?誰ひとり戦争が何かも知らないで俺をせめる資格があんのか?』
界隈じゃ仁義があった、お互い助け合って生きてきた
だがここでは違う』
『界隈では軍系のSNSを巡回し、海外サイトをチェックし10万円の史料だって買った
それがここでは欠片ほどの価値もないんだ!
惨めすぎる…こんな、こんなことって…みんなどこへ行った?畜生…どこへ…空軍ヲタにも友達が大勢いた…
界隈には頼れる仲間が、親友がいた…ここには誰もいない
イギリス海軍の好きな奴でみょうにウマがあってよく話をしたんです
いつか一緒にスカパ・フローに行こう、そんときは史料を持ち寄ってって約束したんです
ズラリと揃ったNaval Staff Historiesが奴の自慢だった
二人でプリーンの襲撃を偲ぼうって…
あの日インターネットを巡回していたらホットエントリを見かけた
ランキング常連の絵師で「夏コミサンプル」って書いてあるんです
そして俺はビールを買いに行った
その間に悲劇が起きた
サンプルにはどストライクの絵が仕掛けられててそいつは爆発音と歓喜の声が一緒になって
バラバラになったヲタ魂が俺にへばりついた…俺は必死でそいつをひっぺがそうとしたんだ
それから慌ててバラバラになった虚栄心をひろい集め奴の身体にくっつけようとしたけど萌えがはみ出して…
奴は泣きながら言った、「ぜかましちゃん…ぜかましちゃん、ぜかましちゃんをクンカクンカしたいよ」って…
俺はそのまわりを這いずりまわって奴のちぎれた自尊心を捜した
7年たった今も毎晩夢にみる
そんなことが丸一日、一週間も続く…追い払えないよ
助けてください大佐』