2020-04-17

藤原啓治が死んだらしい

あのクレヨンしんちゃんの野原ひろしの藤原啓治

なんか渋くて意地悪でカッコイイけど頼りないおじさんの声をやらせたら右に出るものはいないあの藤原啓治

なんでも癌で亡くなったらしい

癌というものは恐ろしい、どれだけ年齢が若かろうとその体力や治癒力の如何にして残酷に命を奪っていく

コロナもそうだがやはりタバコを吸ったりして肺を弱らせてしまう人はあまり体力が持たないようだ

知り合いも癌だったがそれは膵臓癌だった。それでも全身に転移していたし、もしかしたら体力以前の問題かもしれない。

でも医者治療する度に体力がどうのと言っていたのでやっぱり体力は必要なのだ

から「この年齢ならきっと大丈夫でしょ」なんて俗説はどれも頼りないし

多分肉体的に健康でも…みたいなものなんだろう

からどうしても何を言っても頼りない。

何が治癒になるのか、救いになるのか、絶望の苗床から希望の花が一輪咲いてそこから再生の芽が吹きこぼれるか、

悪性細胞の恐ろしき侵食力によって新たに生まれた命が成長しきれずに黒く染まって死ぬようなそんなグロテスク最後を迎えるのかだってからない。

から、恐れる。死を目の前にして恐れる。

理想的な死に様すら迎えられずに惨めに哀れに虚空を掴みながら死ぬのを恐れる。

それでも、そこから抜け出したと思ったから、

なんとかそこから抜け出して新たな命のフェーズに入ったと思ったから、なんだか油断していたところもある。

藤原さんってこの作品にも出るんだ!まだ活躍されるんだ!」と勘違いした部分もある。

から、名優なのだ

最後まで観客を騙し切るなんて俳優の誉じゃないか

いつかまたどこかで彼に逢えると思えるなんて凄まじいじゃないか

から藤原啓治はどこかで生きている、生きていた。

からこそ死んでしまった。途絶してしまった。永遠のうちには無くなってしまった。

これからその亡霊を私は追うことになるのだろうし、その死についても「お前はまつらいさんの時に学ばなかったのか」という自責がまた私を襲うのだろう。

声優という職業不安定さや、病気というものの恐ろしさや、その人達がいる日常の当たり前じゃないことを理解しなきゃいけなかった。

から、ひろしはひろしのまま死んでしまった。

いや、ひろしはひろし以外の姿もいくつか見られて、それをこれから、という時に雲の合間から下界を覗く奴らに持っていかれてしまった。

から私は亡霊を見ることになるのだろう。

俗に言うイケおじだとかいう部類のキャラクターを見た時に、あの色気のある声が蘇るのだろう。

それに、ここまでそれっぽい言葉を使わなかったのは藤原啓治という存在が、その固定概念が、ひろしで止まったりホランドで止まったり、その他のキャラクターで止まったりしてはならないと思うから

これから年齢を経て広がりと深みを見せるはずだった彼の演技がそこで止まったものではなかったはずだから

から

改めて、癌は恐ろしい。

改めて、日常の脆さを痛感した。

改めて、藤原啓治は素晴らしい役者だった。

その想いを胸に秘めて匿名日記を書く増田であった。

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