2020-03-13

弟の自己肯定感を奪ってきた

anond:20200313103330

これをすまん……すまん……と思いながら読んでいた。増田は長女である

元増田姉御さんとは確実に別人なのだが、まるで自分に当てられたかのように深く突き刺さる。

他ならぬ私が、弟の自己肯定感を奪って生きてきた姉だからだ。

エピソードは色々あるが、ともかく「優秀なお姉ちゃん」として育ってきた。

中学までは成績はクラストップ、部活レギュラーだった。

一方、弟は中学最初テストで大きくしくじり、親にこっぴどくしかられる。

習い事は弟と共通して通ってきたものが多いが、

ピアノ子供教室首席まで登りつめた姉の傍ら、弟はすぐに放り出し、珠算水泳階級でも姉を上回ることはなかった。

同じ高校受験したが弟は落ちてしまった高校受験、などなど。

その度にこちらの意思とも関係なく、弟は姉と比較され続けた。

特に象徴的なエピソードがある。

弟が小学校低学年のとき自由研究として地域文学コンクール俳句を応募することにした。

ところが後に理系となる弟には文学的興味が全くなく、作業は難航。最終的に頼まれて私が9割考えたものを持っていくことに。

ところがその俳句が、なんとあろうことかコンクール入賞してしまったのだ!

私も同コンクール小説部門で受賞した為、兄弟受賞と囁かれ、共に授賞式にもいった。

このとき感情といったら、「やってしまった……」というほかない。

「元はといえばお前が自分で考えず人に頼んだりしたからだ」と非を責めることは出来る。

が、そういう問題ではない。私が弟の自己肯定感を奪ってしまったのだ。

弟はその後も自分のものでない功績で人に誉め続けられた。学校表彰され、成績表に書かれた。

本当は自分のものではないのに。

果たしてどんな気分だったろうか。




幸いなことに、弟はその後THE末っ子気質パリピコミュ強に進化した為、彼が深く思い詰めるようなことは起こっていない。

私が高校時代勉強より芸術に傾倒し、どうしても行きたい専攻が難関校になく低学歴で終わったこと、

弟と私の得意分野が芸術的な文系コミュ強な理系真逆であること、

弟もまた高校以降優等生になったこと、

親と確執を持ったのが自分の方であったこと、

など数々の状況に恵まれ、今でも週末一緒に遊べるような良好な兄弟仲でいられている。

だが、ふとした時に「増田の方が俺よりずっと優秀だからね」とか寂しそうな顔で言われると、つけた傷がまだ残っていることに気付かざるを得ないのだ。

君のが数学が出来て学歴も良くて友達も多いのに何言ってんだ。もっと自分のいいとこ見てろ。

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