諸外国と比べて、日本の左翼は国旗を仰がない、他国に日本を売る売国奴などと聞くが
こういう言説の問題なところは、今の日本の国政と「自分達・自国で作り上げた国」と比較しているところだ
現在の日本の体制は、アメリカによって作られアメリカの規定した国家制度でアメリカの庇護のもとで存在している
つまるところ、おおよそにおいて、国家を象徴するものが「自分たちのものである」と言う点が希薄なのだ
全てにおいても、特に国旗国歌にしても、「アメリカにとって都合が良かったから」と「アメリカに許されたから」でしかなかった
自分たちのものでない以上、自分たちのアイデンティティとはなりえないし、それが象徴として認めえるかは、「自分たちで作り上げた」民主主義国家と比して感情の複雑なものになる
占領から始まり、そこから日本には「アメリカに所属するか」と「アメリカに所属しないか」に分裂していて、ずっとそれが続いているだけの話だ、愛国だの売国だのと言う話ではない
アメリカ以外がロシアであり中国であることはあるがは時代によって変遷するが、結局のところ、両翼の思想において国の主体としての日本と言うものは実のところ存在せず、いわゆる右翼のいう所の愛国と言うものは虚構で
大まかに、アメリカの統治を認めるか=右翼、アメリカの統治を認めないか=左翼と言う構図でしかなく、アメリカを認める=(現在の)日本を肯定する=(虚構としての)愛国となるだけだ
売国奴と言う理屈も、中国やロシアを敵とする前提があって、それに利するから売国奴となるが、そもそも中国やロシアが敵であるというのはアメリカと組するという前提から生じている
アメリカと手を切って中国かロシアと協調すれば、それだけで単純に立場が逆転する
もちろん、中国と組すれば即座に占領地になり、チベットのように虐殺・圧政を受けるという危惧も当然だろうが
北朝鮮、北ベトナム、バングラディッシュと、隣接した社会主義国、中国有効ながら属領とならずにいる国もある
むしろ、チベットは反中国だからこそ攻め込まれ支配されている(勿論、侵略による圧政など否定すべきだが(ここは強調しておく))
個人的に、どっちかマシかと言えば自由主義に組するアメリカではあるのだが
それでもアメリカに所属することを愛国と言い張って、宗主国の選択で競い合ってるだけの相手を売国奴などと、どちらも国を売ってるだけの状況で偉そうに言える言葉ではないように思える
コヴァ(これもいい加減死語だが)はその分け方だと下手すりゃ左翼に入ってしまうんだが
大まかに言ったから、勿論、自主独立を目指す自称右翼もいる事は知ってる (自主独立を目指してる時点で保守じゃなくて革新で左翼じゃねえかと思うけど)