初めに断っておくがノンケだし、腐男子というわけでもない。二年付き合っている彼女もいる。
そして彼女のおかげでBLに対する理解もあるし、漫画版の同級生は続編である「空と原」「OB」合わせて読了している。
男なんて9割は楽譜読めねえし躓いた拍子にキスなんてあってたまるかと感じた。
ただ同性と付き合う上での問題、そして葛藤。そのあたりの表現がとても綺麗に描かれていた。
『真正のホモはお前だけで、相手は男子校にありがちなアレで近くに女ができたらお前は捨てられるのではないか』
と、主人公が問われるシーンがある。そしてこの問いから生まれる主人公の疑念。
このシーンは素直に感嘆した。
このような「同性と付き合っている」という前提へ目を向ける同性愛を描いた作品が女性向けBLであるとは思っていなかったからだ。
もちろん、同性愛を描いた大衆向けの作品にはこのようなテーゼはよくあるものだ。
ただ僕の持つ女性向けBLは「男同士がイチャついてセックスしておわり」というAV的なものだったからだ。決して大衆向けの作品ではない。
これに関しては男性向けも変わらない。ゆるゆり、きんもざ、ごちうさ、全部「女の子がいちゃついて仲良くしているだけ」なのだ。
これらの二次創作でも「同性と付き合っている」前提に疑問を向けた作品はなかなかない。あっても人気が出ない。
だからこそ新鮮だった。女性向けBLでこのような作品があるとは思っていなかった。
そしてその作品がここまで人気が出たことに驚いた。
なぜなら「BLはHシーンが基軸でないと売れない」という記事を読んだからだ。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1443021659
知恵遅れで申し訳ないが、元記事が見つからなかったので容赦して欲しい。
BLに造詣の深い方にとっては当たり前のことではあるが、BLはもはやセックスシーンがあることが前提にある(らしい)。
18禁指定があろうとなかろうとセックスシーンは当たり前のように存在する(彼女談)。 (男性向けでもtoLOVEるとかあるけど)
そんな中で「同級生」はセックスシーンが無い。(漫画版にはあるが非常に少ない)
ともかくセックスシーンが非常に少ないにも関わらず人気がでたBL。その面白さは伊達ではなかった。
是非見ることをおすすめする。
余談ではあるが、僕が初めて読んだBLが「同級生」だったため、『BLってなかなか面白いな!?』と勘違いし、ほかのBL本を彼女から借りた。