もう辞めてから1年経ったし、書いてみようかと思う。
よく、「ブラック企業の社員は、思考停止してしまうので脱出できない」という言説がある。
そういった面もあるとは思うが、思考停止しなくても、脱出することは難しいように思う。
定時は9:30〜18:30だが、8:00〜24:30までが日常で、繁忙期は週の半分は会社に泊まり込み、土日も出勤。
月の労働時間は入社してから4年間ずっと300〜400時間をうろうろしていた。
※裁量労働制のため、残業代は1円も出ない。それなのに定時という概念がある...。
1年以上続く人はほとんどいないため、
毎月大量に人が辞めていき、毎月大量に人が入ってくる。
新入社員に仕事を教えて引き継ぐと、自分の空いたリソースに新しい仕事が入ってくる。
が、数ヶ月後に新入社員は退職するので、引き継いだ元の業務は巻き取ることになる。
業務を効率化して、上と喧嘩しながら一部の業務を切り捨てて、どうにか、こうにか毎日を回し続けていた。
転職についても考えだすのだが、行動に移すのはなかなか難しかった。
転職市場で価値を低く見積もられて、不幸な転職をすることが怖かった。
マネジメント経験もない。巨大プロジェクトを回した経験もない。
たかだか4年、何も成し遂げずに会社を逃げ出す26歳。中途市場での自分の価値は非常に低いように思えた。
過酷な労働環境ではあったが、正直、まだまだ続けられる自信はあった。
加えて、このままあと数年社内にいて、「マネジメント経験」を手に入れることも正しい道のように思えた。
一方で、「若さ」を武器に「大したキャリアを求められない」転職をするには26歳は限界な年齢のようにも思えた。
8:00〜24:30で毎日働いていると、単純に転職活動に当てる時間が無い。
土日出勤まですると、考える時間すらない。
ただ退職はリスクが大きい。(※収入が無くなると、転職先を妥協してしまう圧力になりかねない)
ブラック企業の何が嫌なんだ? 勝ち組になるためには寝る間も惜しんで戦う、それが男だろーが 最高じゃねーか