海外といってもアジア、ヨーロッパ、アメリカで異なるのでとりあえずアメリカと日本の比較にしておくが、生産性に関わる大きな違いというのは単純に、商品等の不具合の責任を会社が持つか顧客が持つかの違いにあると思う。ほんでその責任の所在の違いにより、金儲けできるか否かが決まる。転んでただで起きちゃうむしろ金払って自力で起きる日本は、生産性は低く算出されてしまう。ものっそ大雑把に書いたが。
アメリカ・ヨーロッパは基本的に同じ機能の場合、ガワを綺麗にすることに注力して、信頼性とかは二の次。日本は逆でガワはダサいが信頼性は高い方向を目指す。iPhoneがいい例だ。あんな不具合だらけ、アップデートしまくりのクソデバイスが人気があるのはほとんどデザインとコンセプト(コンセプトというのもある意味ガワ)によるもので、おそらくその点は日本人には実現できない。ま、それが日本製のいいところでもあるし、特異的な部分でもあるし、海外製品と差別化できる点でもあるんだけども。
ほいで、そんな不具合だらけのデバイスを売りつけるアメリカは、不具合が出た時にどーするか。
1.仕様です、で押し通す。もしくは書いてないことをやったお前が悪いで聞く耳を持たない
2.1でだめなら、「金くれるならちゃんとするよ?」という←これは割とアメさんの特徴的な点
3.訴訟が起きた場合は唯々諾々とカネを払い、説明書等に「~はしてはいけません」とばかみたいな文言を入れて、客に責任を委譲する(ex. 「猫を電子レンジに入れて乾かさないでください」)
基本的にあちらの企業は不具合を認めないし、責任は自分にないという。認める場合もドキュメントの不備だと言いはる。よっぽど機能に影響がない限りは、自分の非を認めないのだ。
どうしても謝らなきゃいけない時は金で解決して、以後同じことが起こりそうな場合は客に責任を委譲する。あなたが禁止されたことをやったのが悪いんだ、こちらは悪くないといいはるために。
翻って日本はどうかというと、基本的に不具合は認めるし企業側がそれを是正する。ま、「仕様です」で押し通すことはあるけれども、細かいのとかそれほど影響範囲が広くないものだとサポートの範囲で回収するし、もし影響が大きいものの場合はリコールをかけて企業負担で修理する。ソフトウェアの場合は最初の要求にない改修要求は金を取る場合はあるが、アメリカに比べると、なかなか有償対応ですと言えない雰囲気がある。
訴訟が起きた場合(あるいは不祥事が発覚した場合)は、とにかく謝って謝って謝って謝って、疲れて暴言の一つでも吐いて完膚なきまでに叩かれてまた謝って、あとは精神力でどうにかしますという対応が求められる。ここまで様式美。んで社内では重箱の隅を突くようなめんどくさいルールが作られ、やがて形骸化してまたおんなじ問題が起こる。あやまってるあいだは金入ってこないし、士気は下がるし、そのうえ金を払っても解決というわけでもないし、頭は下げ続けとかないといけないし、客に責任を委譲することもなく会社の中でそれを抱えるのが基本となっている。そりゃ、生産性が高く算出されませんわな―。金稼ぐ仕組みがあればね、ちょっと違うんだろうけど。
アメリカが良いかといえばそんなことはないんだが(特に客として対応するとまじで切れそうになることがよくある。しかも逆ギレされるし)、とりあえずカネで解決してそのご後腐れなしにするあたりはよい。払えといわれるとクソむかつくが。
ちなみに除外したアジアに関してはよくわからん。ヨーロッパに関してはじゃぁお金ちょうだい、じゃなくてそんなに言うなら知らねーよ!勝手にしろ!と切れることが多いような気はする。あとアメリカもヨーロッパも働く人は日本人より働きまくっているので(バカンスはとるが)、長時間残業は日本特有のものではない。日本人にその割合が多いことは確かだし、めんどくさいルールの順守(問題の対処策ががんばりますだからね)で生産性を落としているのは確か。ただ一番の問題は金を稼ぐ仕組みがないこと。
日本製スマホのほうが不具合だらけなんですがそれは