2011-07-17

大企業新入社員は「スーパーの女」を観ろ

伊丹十三監督スーパーの女コンサルの見本としても優れているんでしょうけど、

働く基本として見とくといいよと言う話。

ポイントはただ一つ。人は感情で動く。

大企業新入社員であるあなた入社していきなり下請けの業者さんを使ったり、

大先輩の工員さんに指示したり、それまでの価値観では許されないことが目の前に広がっているはずです

ラッキーなことに大企業総合職として職に就くことができただけで、

ただ単純にそれだけのことで、いきなりそう言う立場になる。

こんなの間違っている!といきどおる人もきっといるかも知れません。

が、人にはcalling(神さまから与えられた、いわば天職)があると割り切るしかない。

会社利益を上げるために、最適な配置になっていると思いましょう。

あなたはその分、業者さんよりも工員さんよりも、大きなプレッシャーの中頑張らなければならないのです

もちろん、敬意を持って接することを忘れずに。

入社直後のあなた自身は無能です

しかし腐っても大企業あなた会社に蓄積されたノウハウ自分ものとして使うことができる。

いっぽう、スーパーの女こと宮本信子扮する井上花子は、主婦の立場としてスーパーに対してコンサルティングできる能力を元々持っています

から立場的にはすごく似ています。どちらもベテランからはド素人(に見える)。

そして、あなた上司からの命令にせよ、花子自身の考えにせよ、自分で手を動かすことは不可能。

結局はいかに業者さんや工員さんに気持ちよく働いてもらうかということになります

そのためにはどうするか?

  • 酒を飲み交わそう。
  • 愚痴を聞こう。
  • 頼み込もう。
  • 時に喧嘩しよう。
  • 理不尽なこともやってみせて肝っ玉を見せてやろう。
  • 最終的にはケツを持って怒られる覚悟を持とう。
  • 下っ端の言うことでも正しいと思えば認めよう。

花子コンサル的な発想力が鮮やかなのですが、人心掌握術にも長けています

上のように箇条書きにすると実に凡庸ですが、この人のためなら働くか・・という諦めの心を相手に持ってもらう。

その様が実に痛快に描かれていて、泥臭い労務管理仕事いいんじゃない?って思えるようになります

特に取引業者さんや職人さんとの人間関係に悩む新入社員には「スーパーの女」を見てほしい。

確かにコンサルとか格好いいけど、最終的には人が動かないと仕事にならないですから

人と心が通じ合って、成果が出せるというのは、働く人間にとって最高のことなのですから

人は感情で動く。

あと蛇足になりますが、この映画大事存在は、津川雅彦扮する五郎専務です

信頼できる経営者の下で自由に働けるというのは何にも代え難い財産です

この人は一見パッとしませんが、従業員の見えないところでちゃんと正しいことを主張するし、

いざというときには、対立する従業員の間に立って仲裁もする。

大企業人材の宝庫ですたまたま自分とは合わない上司に当たった人も数年経てばまた新しい上司に巡り会えるはず。

辞めるなんて言わずにちょっとだけ辛抱してみてください。

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