はてなキーワード: 野村進とは
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横だけど戦前のことは「岩波講座 世界歴史19 移動と移民 水野直樹・他 1999年 岩波書店」に
「1930 年代後半、西日本で『密航』の取締りが厳しくなされ、毎年2000人から5000人ほどの密航者が摘発され(1939年は7400人)、大半が朝鮮に送還された。その多くはブローカーの斡旋で労働を目的に渡航した者であったが、なかには『内地人を仮称』して連絡船に乗り込んだたため摘発された者もいる。」
戦後のことは
朝日新聞 1955年8月18日 (「世界」 2000年10月号 戦後日本「在日外国人」の虚像と実像 原尻英樹より)
65万人(警視庁公安三課調べ)の在日朝鮮人のうち密入国者が10万人を超えているといわれ、東京入国管理局管内(1都8県)では、この昨年中のべ1000人が密入出国で捕まった。全国ではこのざっと10倍になり、捕まらないのはそのまた数倍に上るだろうという。
朝日新聞 1959年6月16日 (「世界」 2000年10月号 戦後日本「在日外国人」の虚像と実像 原尻英樹より)
密入出国をしたまま登録をしていない朝鮮人がかなりいると見られているが、警視庁は約20万人ともいわれ、実際どのくらいいるかの見方はマチマチだ。
韓国から日本に逃亡してくる者は月平均五、六百人もある。昭和二十一年から昨年末までに密入国でつかまった者が五万二千人、未逮捕一万五千人で、密入国の実数はその数倍とみられる。
「逃げ場は日本しかなかった。命がけの選択の結果が日本への密航だった。彼ら密航者たちは『潜水艦組』と称され、近年の中国からの不法入国船と同様の小舟や漁船で、着の身着のまま日本に辿りついている。『潜水艦組の1人』という50代のある男性は、日本人の『常識』とは逆のことを私に告げた。
『済州島(出身者)だけじゃなく、在日の半分以上は、密航で来たんだと思うんですよ』」
「在日韓国朝鮮人 -若者からみた意見と思いと考え-」 金容権・李宗良編 1985年 三一書房
「日帝時代の生活苦という鬼神が解放後なお跋扈し済州島の人間をして「金儲け(トンボリ)」するべく日本にかりたてている。たいがいは大阪市(とりわけ生野区)を中心に偏在する縁故を頼っての密入国だ。」
↑この辺に書いてあるみたいよ。図書館へゴー。
http://anond.hatelabo.jp/20080721222220
アニオタが非オタの彼女にアニメ世界を軽く紹介するための10本
まあ、どのくらいの数のルポオタがそういう彼女をゲットできるかは別にして、
「オタではまったくないんだが、しかし自分のオタ趣味を肯定的に黙認してくれて、 その上で全く知らないジャーナリズムの世界とはなんなのか、ちょっとだけ好奇心持って る」
ような、ヲタの都合のいい妄想の中に出てきそうな彼女に、日本のノンフィクションのこと
を紹介するために見せるべき10本を選んでみたいのだけれど。
(要は「脱オタクファッションガイド」の正反対版だな。彼女にルポルタージュを布教する
のではなく相互のコミュニケーションの入口として)
あくまで「入口」なので、財布的に過大な負担を伴う単行本で2000円超えるようなのは避け
たい。
できれば文庫、単行本でもブックオフでよく見かける程度にとどめたい。
あと、いくらジャーナリズム的に基礎といっても古びを感じすぎるものは避けたい。
社会派映画好きが「『市民ケーン』は外せない」「『アラバマ物語』ぐらい見とけ」と言っ
ても、それはちょっとさすがになあ、と思う。
そういう感じ。
彼女の設定は
報道知識はいわゆる「噂の真相」的なものを除けば、毎週週刊文春程度は見ている サブカル度も低いが、頭はけっこう良い
という条件で。
まあ、いきなりここかよとも思うけれど、「立花隆以前」を濃縮しきっていて、「立花隆以
後」を決定づけたという点では外せないんだよなあ。児玉隆也は手に入らないし。
ただ、ここでオタトーク全開にしてしまうと、彼女との関係が崩れるかも。
この情報過多な作品について、どれだけさらりと、嫌味にならず濃すぎず、それでいて必要
最小限の情報を彼女に伝えられるかということは、オタ側の「真のコミュニケーション能力」
アレって典型的な「記者が考える一般人に受け入れられそうな事件(そうオッサンが思い込
んでいるだけ。実際は著者が暴走しすぎ)」そのもの
という意見には半分賛成・半分反対なのだけれど、それを彼女にぶつけて確かめてみるには
一番よさそうな素材なんじゃないのかな。
「ジャナオタとしてはこの二つは“妄想”として片付けていいと思うんだけど、率直に言っ
てどう?」って。
まあ佐野さんは『巨怪伝─正力松太郎と影武者たちの一世紀』(文春文庫)『カリスマ─中
内功とダイエーの「戦後」』(新潮文庫)が格段に出来がいいのだが、長すぎるんで。
ある種のウヨが持ってる犯人山口二矢への憧憬と、「あーだこーだ言っても要するにロマン
は欠かせないのよ」的なナンバーをはじめとする文春ノンフィクションを彼女に紹介すると
いう意味ではいいなと思うのと、それに加えていかにも沢木耕太郎な
「愚直なヒーロー」を体現する山口二矢 「庶民的なオヤジ」を体現する浅沼稲次郎
の二人をはじめとして、著者好みのキャラを世界にちりばめてしまっているのが、紹介して
みたい理由。
たぶんこれを読んだ彼女は「魚住昭だよね」と言ってくれるかもしれないが、そこが狙いと
いえば狙い。
この系譜の作品が何故か読売批判に繋がったこと、これが何故か日本推理作家協会賞を受賞
したこと、本当ならデヴィ夫人批判に繋がって、さっさと退場してもいいのに日本国内でそういった動
きがつくられないこと、なんかを非オタ彼女と話してみたいかな、という妄想的願望。
「やっぱりスピリチュアルとか怪しいよね」という話になったときに、そこで選ぶのは『カ
ルト資本主義』(斎藤貴男:文春文庫)でもいいのだけれど、そこでこっちを選んだのは、
この作品における福本さんのスタンスが好きだから。
怪しいところに自ら入り込んでそれで結局ばっさり斬る、っていう行為が、どうしても俺の
心をつかんでしまうのは、その「人を信じる」ということへの諦めきれなさがいかにもこの
人だなあと思えてしまうから。
精神世界や自己啓発批判についての第一人者だしだからこそこの本に信憑性があるとは思う
けれど、一方でこれが斎藤さんなら罵詈雑言ばかりで題材にする量も半端じゃなくなるし、
『死刑 人は人を殺せる。でも人は、人を救いたいとも思う』(朝日出版社)の森達也さん
だったらきっちり40分のドキュメンタリーにしてしまうだろうとも思う。
なのに、各所に頭下げて迷惑かけて一冊の単行本を作ってしまう、というあたり、どうして
も「「人を信じる」ということを諦めきれない一個人」としては、たとえ福本さんがそうい
うキャラでなかったとしても、親近感を禁じ得ない。
作品自体の高評価と合わせて、そんなことを彼女に話してみたい。
今の若年層で『のだめ』を見たことのない人はそんなにいないと思うのだけれど、だから紹
介してみたい。
音楽という身近でありながら遠く感じてしまう題材をどうやって料理するか。その一つの解
答が本書だと思う。主張に一貫性がないとかエピソードの取捨選択を誤っているなどの批判
も多いのだが、分かっているようで分からない主題にどうやって近づいていくか、そのアプ
ローチの仕方は単純にすごいと思うし、そこらへんを彼女に感じてもらいたくはある。
在日外国人としての「目」あるいはレヴィ・ストロース的な「世界観」をオタとして教えた
い、というお節介焼きから見せる、ということではなくて。
「終わらない日常を疑ってみる」的な感覚がジャーナリズムには共通してあるのかなという
ことを感じていて、だからこそ在日というか朝鮮半島の問題が竹島をはじめとして今でも話
題に上るのだろうと思う。
「世界の中の日本人」という感覚が今日さらに強まっているとするなら、その「気分」の源
は在日問題にあったんじゃないか、という、そんな理屈はかけらも口にせずに、単純に読ん
でもらえるかどうかを見てみたい。
これは地雷だよなあ。地雷が火を噴くか否か、そこのスリルを味わってみたいなあ。
こういう現在進行形の重大事件を当事者との近距離にいるというかたちでノンフィクション
化して、それが常識として受け入れられるか、気持ち悪さを誘発するか、というのを見てみ
たい。
9本まで決まったんだけど10本目は空白でもいいかな、などと思いつつ、便宜的に奥崎を選んだ。
立花隆から始まって原一男で終わるのもそれなりに収まりはいいだろうし、映像ドキュメント時代の先駆けとなった作品でもあるし、紹介する価値はあるのだろうけど、もっと他にいい作品がありそうな気もする。
ちなみに、あえて当事者による実録ノンフィクションははずした。
というわけで、俺のこういう意図にそって、もっといい10本目はこんなのどうよ、というのがあったら教えてください。