介護施設での知的障害者への暴力をふるった介護職員への社会的制裁の話を聞くたびに凄いモヤる。
軽度の知的障害者と生活してきた人ならわかると思うんだけど、動物的感覚にウェイトを締めてるから、悪いこととかいけないことをして優しく言い聞かせても理解してくれなくて、「怒らない何してもいい人」と思われたり、"何より怖い"「自分より弱い人」と思われるぐらいで、建設的な学習にもならない。逆に悪い事をしたら怒鳴ったりして怖い思いをさせると、「これをやると怖い思いをする」って学習する事が多くて、健常者と違って一度怖い思いすると同じ事を繰り返さない特質がある。
"何よりも怖い"と強調したのには理由があって、軽度の知的障害者は「自分より弱い人」に対して暴力を振るう事を躊躇わない。親戚の子供の顔を突然ビンタした時は子どもの視界に入らないところにぶん投げて関節を極めて組み伏せた事があった。泣きながら謝って「もうしない」と言う。身体的に痛い思いをすると本当にもうしないのだ。ビンタされた子供はこれから先も一生怯え続けるし、傷は癒えることが無い。
この間、元自衛官で知的障害専門の介護施設で介護士をやってる人と飲む機会があった。
軽度の知的障害の身内がいる話をした上で「結局身体でわからせるのが一番わかってもらったが、施設ではどうしてるのか」訪ねてみた。
「そりゃ介護職員は障害者に対して不必要な暴力は絶対ふるいませんけど、自分より弱いと思われると洒落にならない大怪我するんですよ、障害者に階段から突き飛ばされて文字通り障害者になった介護職員いますからね。だから、暴れたり殴ったりしてくる障害者に関しては力関係をハッキリとわからせるためにその場で組伏せますね。あいつら動物ですからね。だから女性は舐められやすいし怪我も負いやすくて中々続かないんですよね」と少し暗い顔で答えた。
組み伏せた部分だけ切り取られれば、誰でも介護士が暴力をふるったと見るだろうし、きっと俺の身内に知的障害者がいなかったら俺も暴力だと思ったに違いない。