量子力学の観測問題を、高次圏論、導来代数幾何学、および量子位相場の理論を統合した枠組みで定式化する。
基礎構造として、(∞,n)-圏 C を導入し、その導来スタック Spec(C) を考える。観測過程を表現するために、Spec(C) 上の導来量子群スタック G を定義する。G の余代数構造を (Δ: O(G) → O(G) ⊗L O(G), ε: O(G) → O(Spec(C))) とする。ここで ⊗L は導来テンソル積を表す。
観測を ω: O(G) → O(Spec(C)) とし、観測後の状態を (id ⊗L ω) ∘ Δ: O(G) → O(G) で表す。エントロピーを高次von Neumannエントロピーの一般化として、S: RMap(O(G), O(G)) → Sp^n として定義する。ここで RMap は導来写像空間、Sp^n は n-fold loop space のスペクトラム対象である。観測によるエントロピー減少は S((id ⊗L ω) ∘ Δ) < S(id) で表現される。
デコヒーレンスを表す完全正(∞,n)-関手 D: RMap(O(G), O(G)) → RMap(O(G), O(G)) を導入し、S(D(f)) > S(f) for f ∈ RMap(O(G), O(G)) とする。
観測者の知識状態を表現するために、G-余加群スタック M を導入する。観測過程における知識状態の変化を (ω ⊗L id) ∘ ρ: M → M で表す。ここで ρ: M → O(G) ⊗L M は余作用である。
分岐を表現するために、O(G) の余イデアルの(∞,n)-族 {Ii}i∈I を導入する。各分岐に対応する射影を πi: O(G) → O(G)/LIi とする。観測者の知識による分岐の選択は、自然(∞,n)-変換 η: id → ∏i∈I ((O(G)/LIi) ⊗L -) として表現される。
知識状態の重ね合わせは、M の余積構造 δ: M → M ⊗L M を用いて表現される。
さらに、量子位相場の理論との統合のために、Lurie の圏化された量子場の理論の枠組みを採用する。n次元ボルディズム(∞,n)-圏 Bord_n に対し、量子場理論を表す対称モノイダル(∞,n)-関手 Z: Bord_n → C と定義する。
観測過程は、この関手の値域における状態の制限として記述される。具体的には、閉じたn-1次元多様体 Σ に対する状態 φ: Z(Σ) → O(Spec(C)) を考え、ボルディズム W: Σ → Σ' に対する制限 φ|W: Z(W) → O(Spec(C)) を観測過程として解釈する。
🐊「…できる…‼︎」 🐊「理論的には可能だ…‼︎」