2024-09-13

祭り悪戯

本当はXに軽くポストしようかと思っていたが、この時代何が炎上して塵になるかわからない。

祭りが近づくと思い出す、子供の頃のいたずらの話。

自分地元では毎年大きな祭りがある。

2日間に渡って行われ、よその地方からも人が集まる大きな祭り

友人の家はその祭りの時に屋台が並ぶ通りにあった。

毎年祭りの時はその友人の家で浴衣着付けをしてもらい、喉が乾けば友人の家でお茶を飲み、疲れれば友人の家で休憩していた。

ある年思い立った。

「外でそうめん食べよ」

ええねぇといそいそ準備をしようとしたら「せっかくだから屋台っぽい感じで食べよ!」と、自分だったか?友人だったか?言ったのだ。

じゃあ、と100均に向かい使い捨て発泡スチロールの器を買った。

つゆを入れるのはプラスチックのコップでええやろ、ということで友人宅に戻った。

外はまだ明るいけれど祭りはもう始まって屋台は賑わっていた。

友人母に「おそうめんこの中入れて!」と先ほど買った器にそうめんを盛ってもらい、浴衣を着て友人と外に出た。

外では僅かな段差に座り屋台で買った物を食べてる人たちがいた。

自分と友人は家からすぐそこの公園(この公演も祭りの催しが多くある)で食べる事にした。

蒸し暑い中、氷の入ったそうめんを外で友人と食べるのはかなりわくわくしたのを覚えている。

そうめんを食べている最中、ちらちらと自分たちを見る人たちがいた。

時折会話も聞こえてくる。

そうめん?」「そうめんなんかある?」「そうめん食べてるわ」「えーおいしそ」

子供ながらになんだか優越感があった。

すると年上の男女(18〜20くらいだったか?)が声をかけてきた。

「なあ、それどこにあった?」

そうめんを指差してそう言った。

自分と友人は、いや友人はわからないが「家から持ってきた物を祭りの中外で食べている」と言うのが恥ずかしくてつい咄嗟に「向こうの方」と離れた場所を指差した。

すると男女は「ありがとう〜!」とそちらの方向へ去っていったのだ。

男女が去った後、自分と友人は笑った。これは楽しい、と。

たかそうめん、それを「食べたい」と羨む人がいるのだ。お祭りパワーだ、と。

その日はそれまでだったのだが、自分と友人は味を占めてしまい「屋台にない物を家から持っていって外で食べる」というのが毎年の祭りの恒例となった。

次の年はまた素麺、次はいちごや冷凍マンゴーなどフルーツをたくさん乗せた豪華なかき氷プラスチックの大きなコップに作ったパフェなど屋台ではなかなか見ないもの

決まって3〜5人くらい聞いてくるのだ「それどこにあった?」

自分たちは「向こうのほう!」と遠くを指さす。

5年くらいやってたと思う。

なんとなくどちらともなく辞めて、友人の家で浴衣着付けをしてもらう事も無くなって、大人になった。

また今度の土日に祭りがある。

祭りがくると思い出す。

  • 君だったのか あの時はありがとう 今やっと 宇宙の果てのそうめん屋に辿り着いたよ 銀河系をヒッチハイクするのは大変だった でも君の教えを信じ続けたおかげで ついに そうm

    • 宇宙Uberで取り寄せれば1光年先からでも出前してくれるのにね

  • ナルホトね

  • >> 母に「おそうめんこの中入れて!」 << ↑興奮した

  • ちょっと良かった。井上靖か誰かの文章かと思ったよ。マジで。

  • いたずらというには反省の弁がまるで無い。 ただタイトルにつけただけで、人に迷惑をかけたとか微塵も思ってないだろ。 君炎上する素質あるよ、何が炎上するかわからないじゃなくて...

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