2024-09-12

M理論幾何学

定義 1: M理論の基礎空間を (M, g) とする。ここで M は 11 次元 C∞ 多様体、g は符号 (-,+,...,+) のローレンツ計量とする。

定義 2: M 上の主束 P(M, Spin(1,10)) をスピン構造とし、関連するスピノール束を S とする。

定義 3: M 上の外積代数を Λ*(M) とし、特に Λ³(M) と Λ⁴(M) に注目する。

場の理論構造

定義 4: M理論の場の配位空間を以下で定義する:

C = {(g, C, ψ) | g ∈ Met(M), C ∈ Γ(Λ³(M)), ψ ∈ Γ(S)}

ここで Met(M) は M 上のローレンツ計量全体、Γ は滑らかな切断を表す。

 

定理 1 (作用汎関数): M理論作用 S: C → ℝ は以下で与えられる:

S[g, C, ψ] = ∫_M (R * 1 - 1/2 dC ∧ *dC - 1/6 C ∧ dCdC - ψ̄D̸ψ) vol_g

ここで R はスカラー曲率、D̸ はディラック作用素、vol_g は g による体積要素である

 

定理 2 (場の方程式): δS = 0 から以下の Euler-Lagrange 方程式が導かれる:

1. Einstein 方程式: Ric(g) - 1/2 R g = T[C, ψ]

2. C-場の方程式: d*dC + 1/2 dCdC = 0

3. Dirac 方程式: D̸ψ = 0

ここで Ric(g) は Ricci テンソル、T[C, ψ] はエネルギー運動量テンソルである

幾何学構造

定義 5: M の 7 次元コンパクト化を X とし、M = R^(1,3) × X と分解する。

定義 6: X 上の G₂ 構造を φ ∈ Ω³(X) とし、以下を満たすものとする:

1. dφ = 0

2. d*φ = 0

3. (x ↦ i_x φ ∧ i_y φ ∧ φ) は X 上の Riemann 計量を定める。

 

定理 3 (Holonomy reduction):X が G₂ 構造を持つとき、X の holonomy 群は G₂ の部分群に含まれる。

定義 7: X 上の接束の構造群を G₂ に制限する縮約を σ: P → X とする。ここで P は主 G₂ 束である

位相構造

定義 8: M の K 理論群を K(M) とし、その Chern 指標を ch: K(M) → H^even(M; ℚ) とする。

 

定理 4 (Anomaly cancellation): M理論の量子異常が相殺されるための必要十分条件は以下である

I₈ = 1/48 [p₂(M) - (p₁(M)/2)²] = 0

ここで p₁(M), p₂(M) は M の Pontryagin 類である

 

定理 5 (Index theorem): M 上の Dirac 作用素 D̸ の指数は以下で与えられる:

ind(D̸) = ∫_M Â(M) ch(S)

ここで Â(M) は M の Â-genus、ch(S) は S の Chern 指標である

双対性

定義 9: 位相CW 複体の圏を Topアーベル群の圏を Ab とする。

 

定理 6 (T-duality): 適切な条件下で、以下の同型が存在する:

K(X × S¹) ≅ K(X × S¹)

ここで X は CW 複体、右辺の S¹ は双対円を表す。

 

定理 7 (S-duality): 適切な条件下で、以下の同型が存在する:

H^k(M; ℤ) ≅ H_{11-k}(M; ℤ)

ここで H^k は k 次コホモロジー群、H_k は k 次ホモロジー群を表す。

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