続き。
「私と同じだ」「身につまされる」という感想を持つことは自然だし、それを否定しているわけではない。自分はほとんど経験ないが、そういうタイプの名作映画・ドラマもあるのだろうと思う。しかし自分はやはり受け入れられない。
わかりやすい例を取り上げれば、戦国武将を扱った歴史ドラマを見た職場の上司が、「家康に共感した」「リーダーの苦労が身につまされる」、などという感想を口にしたらどう思うだろうか。「家康と同じなわけないでしょ」と突っ込みたくなるだろう。朝ドラの舞台は現代により近いものの、本質的な問題は同じだと思う。
時代と社会体制があまりにちがう人物に、自分を完全に投影できてしまうとしたら、はっきり言ってそれは嘘である。それはあくまで、脚本や演出が現代社会を投影するような内容に作り込んでいるからであり、そして視聴する側が制作側の期待通りに消費しているから、という以上のものではない。
今の朝ドラは、全てを絶賛する人と沈黙する人に分かれている。そしてネットでは少数ながら、匿名で酷評する人がいる。私はAMラジオを好きでよく聴いているが、これまでは雑談ネタと...
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