2024-07-23

旅に出たくない と 旅に出たい の間で

旅が好きだ。知らない土地普段見ない景色、美味しいもの不思議なこと、色々な生き物。普段過ごしている場所から離れて、光の当たり方が違う土地で、カメラを使う。

旅に出たい。常にそう思う。機会があれば船に乗り、夜通し歩き、飛行機列車も調べ尽くして旅程を組む。

「そんな場所には行きたくない」常にそう思う。天候が崩れると分かりきっている場所と日時の組み合わせ。何度も通って想像できる場所、あるいは近くへ訪れたばかりの場所。混雑することが明らかな場所オペレーション崩壊している施設

それに、集団行動も嫌いだ。波長の合う人たちを過ごすことは好きだけれど、ツアーに参加したり、通勤の移動ですら、歩くペースが違う人といると躓きそうになる。歩調を合わせようとすると心拍がズレるような息苦しさでストレスだ。立ち止まったりコース取りが予想外だったり、そうして右往左往する人に紛れるのも避けたい。

計画して旅に出るのが苦手だ。計画するというのは、効率と確実性の追求だ。その割にアンコントローラブルなパラメータが多過ぎる。

明日晴れている場所に行く」「晴れたらここに行く」そうして、突発的に旅に出るのが楽だ。アンコントローラブルな天候の確実性が高いのだから、あとは混雑と自分次第ということになる。混雑は、早く行動しさえすれば大方解決できるわけで。

旅は平日にしたい。旅を終えたらゆっくりしたい。旅に日常を持ち込みたくない。

結局のところ、突発的に、ここではないどこか晴れた場所を探して、一人黙々と移動し続けるのが合っている。

目的地に到達したいのではなく、「ここ」を離れたい、離れた結果「よかった」と肯定したい、そういう逃げの旅なのかもしれない。まして、普段着でどこにでもいく、準備をせずに崖でも沢でも雪でも入る。無理だったら、無理とわかったそこでおしまい、帰ることもなく、それまででした、という、逃げの旅なのだと思う。

好奇心で旅をしていたのはいつまでだったろうか。

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