2024-03-04

反出生主義とピッコロ大魔王

望んでもいないのに親によって無理やり生み出され、その後は過酷運命をたどることになる漫画アニメキャラクターは多い。

その中でも私元増田にとって一番印象に残っているのは、ドラゴンボールピッコロ大魔王編に出てくるピッコロ大魔王マジュニアである

ピッコロ大魔王誕生したのは、親であるピッコロ大魔王孫悟空との決戦に敗北した直後のことである

から孫悟空を倒してお前が世界征服しろ」という願いを込められ、タマゴとなって地球のどこかへ飛ばされた。

まれたばかりのピッコロは、孫悟空への復讐だけを目標に生きていくことになる。

この時点ですごくきつい。

ドラゴンボールを読んだのは小学生の時だったが、当時は反出生主義の思想は無かったし、ピッコロ過酷運命という感想も持てなかった。

大人になって読み返してみると、反出生主義の思想念頭に考えてみると、ピッコロは「産まれてくるべきではなかった」。

しかし生まれてきてしまったものは仕方がない。

作者の鳥山明氏もそのことについて考えてくれたのか、ピッコロにも救済措置としての「生きることの意味」を与えてくれた。

それは孫悟空の息子である孫悟飯との師弟関係である

ピッコロ大魔王編の続編であるサイヤ人編で描かれた、ピッコロ孫悟飯師弟関係、いや師弟関係以上の親子のような絆である

ナッパの攻撃によって孫悟飯ピンチになったときピッコロは身を挺してかばうシーンがあった。

あれでピッコロは救われたのではないか

ドラゴンボール物語ピッコロ大魔王編で一旦終わる予定だったらしい。

その後のサイヤ人編が作られたのは、余りにも不憫運命を背負ったピッコロを救済する目的もあったのではないか

  • サイバイマンなんて、わずか数分で全員死んじゃったよね。 ヤムチャに抱き着いての自爆はネタ扱いされるけど、あいつらの人生の意味を考えると結構キツい。

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