結論をいえば、「コミュ障でキモい外見の私ははたから見ればわけのわからん犯罪者予備軍なんだろうな」と改めて悲しい気分になったというだけだ。いつものことであるが、それでも悲しい気分になる。
今日は「君たちはどう生きるか」を観るために映画館に行った。映画が始まる前に流れる、様々な新しい映画の予告編。その中の一つにクレヨンしんちゃんの映画があった。
・しんのすけとよくわからんいじめられているキモい陰キャの2人に宇宙人かの気まぐれですごい力を得て
・陰キャは得た力で腹いせ的に街を壊そうとするが制御しきれず暴走し、
という流れのようだ。それにしてもいかにもな「いじめられている陰キャ」のステレオタイプっぷりよ!クレヨンしんちゃんはそういうアニメだとは理解しているが、ずいぶんコテコテな感じのキャラだった。そして同じように「いかにも」な見た目で、実際いじめられっ子だった私は陰キャの彼の立場が多分ほかの観客よりも高い解像度で想像できてしまった。
映画の制作者は、力を与えらえれて暴走する、しかし同情もできる人間として陰キャの彼のような人間を考えたのだろうが、見た目までステレオタイプ的な要素を詰め込む必要はなかったのではないだろうか?
まるで彼…というか私のような人間はいじめられるような目にあって当然だし、気まぐれで力を与えられれば暴走するロクデナシだと言われている気分になった。まぁ実際いじめられてはいたのだが。フィクションの中、それも予告編でまでいじめらたことをひきずりたくはない。
最終的に陰キャの彼に救いはあるのだろうか?きっと彼は暴走を止められて改心するという流れになり、その時は優しい言葉をかけられるのだろう。しかし物語が終わり力を失ったあとの彼は社会を混乱に陥れた、でも力を失った元怪物であり、物語が始まる前よりももっとつらい現実に向き合わなくてはならなくなるだろう。肝心の「君たちはどう生きるか」が始まる前に、つらく悲しい気分になった。
最終的に陰キャの彼に救いはあるのだろうか? いろいろ心配してるけど、クレしんの世界観だから多分救われるよ 現実を生きる我々には救いはないけどな
でも声は松坂桃李やぞ