2023-06-04

アンチマンケア倫理

アンチマン』というミソジニストを描いた漫画話題だけども、あの漫画の妙は、内心のミソジニー客観的評価乖離している部分にある。

優良企業正社員で個室に入院できる勝ち組溝口は、内心のミソジニーによって女性の繊細さを否定したことが結果として性役割分担の押し付け否定するフェミニズムに適った行動となり、そればかりか寝呆けてレイプしようとしたことが結果として命懸けで暴漢から女性を守る行動となった。

彼は同僚田山感謝されたが田山似非フェミおちんぽ騎士団の同僚と不倫し、暴漢から護られた女はせいぜいお見舞いで心から感謝を述べたきり、彼は孤独入院生活を送る。

彼は、行動に見合う程度の賞賛しか得られず、全人格的な肯定は得られなかった。

ところで、最近、『ケア倫理共感』という感情主義的徳倫理からケア倫理を説いた本を批判する書評ホットエントリー入りしていた。批判内容は要するに、「「思いやり」のあるなしや共感の有無に基づいて行為の正/不正を論じること」は「誤り」である、という点に尽きる。

さて、溝口の内心を知る読者は、どんな倫理をもって溝口評価すれば良いだろうか。

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