2023-04-28

26歳、割り算の筆算習得する

指の数以上の計算ができないまま義務教育を終え、行ける高校もなかったのでそのまま地元町工場就職した。体さえ動けばなんとかなる仕事だったから、勉強とは無縁の生活を送ってきた。

去年の春、東京大学を出た人が入社してきた。とても賢い人らしい。

その新入社員向上心がとても強かった。始業前や昼休み勉強している。中卒や高校中退の奴らがごろごろいる職場なので、相当浮いていた。彼は「ガリ勉くん」だの「真面目君」だの茶化されていたが、気にしないどころか「皆さんも一緒にどうですか」と勉強に誘ってくれた。いつからか昼休み会議室弁当を食べながら資格勉強をする会ができていた。

私もなんとなく勉強会に参加していたが、算数からあやしかったので当然勉強できる資格はなかった。それを話すと、新入社員計算ドリルを用意してくれた。他の人が難しそうな勉強をしているなか猫と犬が表紙に書かれたドリルを解くのはちょっと恥ずかしかった。

新入社員はどんな質問をしても絶対に答えてくれたし、笑ったり茶化したりしない。淡々と分かりやすく教えてくれる。最初は私のバカっぷりに大爆笑していた同僚も、いつしか真面目にアドバイスをくれるようになった。

そして私はついに割り算の筆算習得した。これでだいたいの計算自分でできるようになった。

正直、電卓を使えばいいだけだから計算なんてできなくていい。でも「自分筆算もできないバカなんすわ〜」と自分価値自分で下げずに済むようになっただけでも勉強した価値があると思う。

人生で初めて勉強楽しい。皆曰く「割合とかやべぇ」らしいので、今後も頑張って勉強して、いつか高卒になれるように頑張りたい。

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