2021-12-25

みんなに優しくできない

みんなに優しくするなんてのは欺瞞だ。調子に乗るなと言いたい。

本当に"みんなに"優しくするとしたら、コンビニ行くたび財布の中身を全部募金箱に突っ込まなきゃいけないし、電車で立ってる人が居たら席を譲らなきゃいけない。いつも財布はすっからかんで、朝の通勤電車には二度と座れない。

現実的には、人に優先順位をつけて順位相応に優しくすることしかできない。

大切な人と大切じゃない人が川に流されてたら、大切な人から助けてしまう。2人同時に助けなければ、大切じゃない人の死ぬリスクを増やすことになる。沢山の怪我人がいる中で重傷者を優先的に治療すると、軽傷者は放っておかれる。

しかも、優しくできるのは自分の余裕があるときだけ。肉体的、精神的、経済的時間的な、色んな余裕があるときだけ。余裕は有限だ。仕事で疲れ、上司に怒られ、お金無限に湧いてこない、一日は24時間

自分が川に流されそうなら助けない。うんこ漏れそうなら道案内はしてられない。〆切に追われてるときに人の原稿は手伝えない。

本当に優しい人はみんなには優しくないし、一見厳しく見えることもある。

陰謀論にハマった友達を受け入れて見守る。間違いをそのままにして褒め称える。会社のためにサービス残業する。優しそうに見えて本当には優しくない。

本当に優しい人なら、時間をかけてでも抜け出せるまで付き合う。今後間違わないよう間違いを指摘する。会社体制を変えるよう働きかける。

好かれようと嫌われようと、いい人に見えても見えなくても、その人の今後を考えて自分の余裕を使う。それこそが本当の優しさじゃないか

本当じゃない優しさを否定する気はない。偽善であれ何であれ、全ての優しさは素晴らしい。

その上で、本当の優しさに目を向けて本当に優しくしてみませんか?陽の目を浴びにくい本当に優しい人を見つけて、その人に優しくしてあげませんか?という提案だ。

みんなには優しくできないし、大した見返りも期待できない。何なら嫌われることもある。でも、その人の今後を思った本当の優しさは、人生のもの幸せにできるかもしれない。

僕は、みんなに優しくできない

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